車椅子で卓球@渡邊剛

2013年より車椅子卓球をスタート。備忘録の意もこめてここにブログを綴ります。
内容は基本パラ卓球、時々食文化。

非常事態に気を緩めないのだ!

2020年02月28日 10時58分00秒 | 日記

楽しみにしていた試合が次々と中止されていく。


使わせていただいているトレーニングルームもしばらくの間閉鎖となっている。


そもそも、事故の影響でトレーニングは自粛を要請されている。


トレーニング後のゴールデンタイム用に補食を購入した矢先のこれだから、人生はまさに筋書きのないドラマで、小説よりも奇なり、です。


開催予定の教室やイベント等もどんどん中止や延期が決まっていく。


体育館等の施設も利用を制限されたりする状況に成りかねないし、むしろそれを想定しておいうた方が良いのかもしれない。


活動の幅が一気に狭められていく。


この分じゃ練習すらままならない。


けれど、こんな時は出来ることを出来る範囲最大限にやる。


限界の範囲を常識のレベルで考えると普通で終わるから、非常識の発想で取り組む。


最大限はそうやって見出すもの。


案外、出来ることはたくさんある。


ポイントは、他者に迷惑をかけないこと。


そういう発想の人は意外と多くいるもので、そういう人が集まり、結果的に「類は友を呼ぶ」となるのだな。


日本は今こういう状況にあるけど、そうじゃなくいつもと変わらない、あるいは大差なく過ごせている国や地域はたくさんあるだろうから、そことの差を生まない為に今どうするのか、問題はそこですよ。


まず一番は体調管理。


フィジカル云々だけでなく、免疫力なども含む基礎体力、それを生み出すための体調管理、その差がこういう時に表れるんでしょうね。


大丈夫かなぁ、俺()


とりあえず、事故の後、今は代車生活となり公共交通機関を使用しないいつもの生活に近づいていることは幸い。


でも小さな代車で、さらに車椅子を車内に入れるので、マイカーの時のような買い物などはほぼ出来ない(ハッチバックは開くと手が届かないので自分では閉じれない)。


それでも僕は幸せです()


今は運動量を落とさないこと。


身体のシルエットを崩さないこと。


顔をむくませないこと(笑)


出来ることをやる。


磨きを怠らない。


こういう状況を良いことに楽出来ちゃったりもするだろうけど、それが人生の分岐点になるんだな。


エンジョイ・マイ・ライフ()


幸か不幸か・・・は自分次第

2020年02月21日 23時06分08秒 | 日記
実は一週間前、事故に遭いました。

高速道路上で追突されたのでした。

幸い骨折などの大きな怪我もなく、首や背中に多少の違和感を覚える程度。

車椅子も全くダメージが無かったので良かった。

でも車は大破。

車が身を犠牲にして僕を守ってくれたのでした。

すごく気に入っていた車だったので、ありがとうという気持ち以上に、悔しい気持ちが大きくはあります。

事故現場では身体は全く大丈夫と思っていたけれど、「後から来るよ」と周囲からさんざん注意され、すると案の定、普段は感じない張りが出るように。

トレーナーの先生からも、「ほら、普段こんなところ張らないでしょ、これが事故の影響なんです」と言われる。

ちょっと甘く見ていた。

僕は脊髄損傷。

胸から下の感覚が無いので、腹筋背筋も機能しない。

だから、首、肩、背中、腕などには普通とは違った負荷がかかるし、スポーツ活動を行う上でそれは尚のこととなる。

だからこそ、自分が思う以上にダメージを受けていたのかもしれない。

ちなみに、下半身は感覚が無いので、骨折とかしていても分からない。

痛みだって無いから。

でも大丈夫だった。

特に左ひざは足がセンターコンソールに当たっただろうから心配だったけど、青アザすら出来ていないし、正常にケイセイ(意思とは関係なく入る力)がいつも通りに生じていた。

あの衝撃に対して無事だったのは、やはり車の秀逸さだと思う。

別に営業しているわけではない(笑)

だけど、車を含め「守られた!」とつくづく思ったし、そういう点で幸せを感じた。



でも、本当のダメージは身体ではない。

一番大きなダメージ、それは車を失ったこと。

日常の足を失うということが、車椅子で生活をする僕にとってはとてつもなく大きなダメージとなる。

仮にもし僕が競技用の車椅子を車で持ち歩いて活動しているということになれば、普段の練習もままならなくなってしまう。

幸い僕は日常用を競技用と兼用しているし、プレーの際はクッションを変えて使っているだけなので、そういう点ではよかった。

でも、練習へ向かう際、日常の移動がその競技用クッションでということになりがち。

実はこれが意外と大変で、歩道や道路を長い距離移動するのは身体への負荷が大きい。

さらには、僕でも運転できる手動装置(左手でアクセルとブレーキを操作)の付いたレンタカーをお借りしたけれど、そもそも車が違えば、毎日の乗り移りも車椅子の収納も勝手が大きく異なるので、それもまた心だけでなく地味に身体への負荷ともなる。



実は今、僕はそういう状況にある。

愛知での充実した濃い練習を終えた帰り道の出来事で、調子も上がってきていたこのタイミングでのこのアクシデントはとても残念に思えた。



そして、今国内では新型コロナウィルスの影響で、イベントだけでなくスポーツの試合も注意が相次いでいる。

実はパラ卓球にもその余波は直撃していて、2月23日に予定されていた埼玉での試合が中止となった。

さらに、3月8日に予定されていた地元での一般(健常者)のオープン戦(団体戦)に出場予定だったのが、これも中止となった。

今の自分をこの2大会で確認しようと意気込んでいたので、それもすごく残念なことだった。



残念が重なっている。



じゃぁ、自分は不運なのか?不幸なのか?



あはははは(笑)

そんなことは微塵も思っていない(笑)

逆に、「こりゃぁなんか良いことあるぞ!」

と思えて仕方ないのだ(笑)



僕を応援してくれている友人は、試合が中止になったことを「よかったね」と言ってくれる。

なぜなら、「身体は決して万全ではないし、移動だっていつもと違うからストレスだって思う以上に生じるだろうし、そんな状況で試合やらなくて良かったじゃないか」という。

まさにその通り。

自分一人ではそういう思考や判断は出来なかったかもしれない。

それに気づけた時点で、そういう仲間の存在をあらためて知れたことで、やっぱり良いことだったのだ。

また、思いがけず日常とは異なる時間や移動手段を設けられたことで、様々なことを学べたし、より多くの情報を得ることも出来た。

これもまた良いこと。



ただ、このウィルスの状況は深刻で、試合云々だけでなく、自身を含め日常生活の範囲でさらなる大きな変化がいつ生じてもおかしくはないとも思うので、自分のこととしても、日本人としても注意していなければならない。

アクシデントは何の前触れもなく突然降りかかる。

「想定外」

という言葉はもはや日常の想定内のものとなった今、それにどう対処するか、どう生き抜くか、そこに人としての真価が問われるように思う。

まずは、やるべきことをきちんとやっていよう。

そして、万が一に耐えうるメンタルとフィジカルを磨き続けよう。

そして、極力人に迷惑をかけずに済むように備えていよう。

そうした心構えがあるかどうかで、その先の開く扉は異なってくるものだと思うから。



まずは、この混乱の一日も早い終わりを切に願うとともに、これ以上の犠牲者の出ないことを切に願う。

第14回 静岡市身体障害者中部交流卓球大会

2020年02月04日 20時36分26秒 | 日記
に行ってきました。

ローカルな試合ですが、車椅子クラスは結構レベルの高いもので、西は関西から東は関東全域の主だった選手が毎年エントリーしているので、日本代表選手も多く出場する濃い大会です。

この時期の大会ですが、体育館には暖房がなかったので毎年寒さ対策を心がけていましたが、今年はなんと暖房設備が整えられていて驚きました。

物凄くありがたかったです。

ただ欲を言えばこの会場、卓球台が車椅子対応ではないので、プレー中に自分の足が台の脚にガツンを当たっちゃいます。

これは人にもよるようですが、僕はブレーキをかけずに車椅子を動かすようにやる方なので、1日を通して6~7回くらい足を当ててしまいました。

怪我はしたくないので、足を当ててしまうプレーはしないことを心がけ、そうした戦術は取らないことを徹底しましたが、それでも当たってしまうのは仕方のないこと。

以前は僕も大丈夫だったけど、数年前から動かし動けるようになったことで、逆に台によるそうしたリスクを感じるようになった自分を嬉しく思ったりもしています(笑)



で、試合の結果。

予選リーグは4人による3セットマッチ。

4人中3人はクラスこそ違えど国際大会経験者。

最もハードなブロックだったようです。

そこで僕は2勝1敗し、2位通過。

決勝トーナメントは各順位ごとに行われるので、僕は2位トーナメントへ。

その1回戦はクラス違いの国内チャンピオン。

でも初戦は無事に突破出来、その後も落ち着いてプレー出来た結果、2位トーナメントで優勝することが出来ました。



今回はあらためて良い気付きを得られた感があります。

負けた試合も「あの2本のミスだよな」と反省していますが、じゃぁなぜそのミスをするのか?したのか?を、「あ、そっか」と自分自身で考えられている。

今まで以上により深く考え分析することが出来ている。

これは今までに無かったもので、それが今回の試合の一番の収穫だったと思いました。



やるべきことをやる、判断をし、行動に移す。

簡単なようで意外と難しい。

でも選手のレベルが上がれば上がるほど、その能力も比例して上がっていくものだろうし、その選択肢もより多い中で、より早くより的確な判断が出来るようになっていくものだと思います。

その為に何をしたというわけではないけど、積み重ねているものがいつのまにかそうして自分のものになっていたのだなと実感できた瞬間でもありました。

その反省を活かし、さらに頑張っていかなければなりません。



お陰様で、毎日の練習は楽しく出来ています。

でも、練習はあくまでも練習。

試合という場だからこそ学べるもの、気づけるものがありますね。

最近は特にそう思います。

練習をしているからこそ、試合がしたくなる。

「ゲーム練習」ではなく「試合」がしたい。

自分を試したい。

最近はそう思うことがより多くなってきました。

もっともっといける。

次に向けてしっかりと取り組んでいきます。

未来の自分が今の自分に「ありがとう」と言ってくれるように。

さぁ、明日もコーチとみっちり練習。

コンディショニング、身体づくり、メンタルのケアも含め、状態を良いレベルに保つこと。

これもまた「練習」の大切な要素。

気を抜かずにしっかり頑張っていきます。