「名探偵の呪縛」東野圭吾著、読んでみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/0a/38b6f6da68432026a232c98b4bf69950.jpg)
「東野圭吾」11作目です。初めは「文庫本の書き下ろし」と言うことで、あまり力の入っていない作品ではないかと、「舐めて」かかってました。
主人公は「探偵 天下一」、迷い込んだ「不思議な町」での市長からの依頼と、それを解決する過程で遭遇する殺人事件を市長の娘「みどり」を伴い見事に解決して行く。
確かに、出だしの別世界に迷い込むくだりや、物語の展開、登場人物の描写、推理の鋭さ等、かなり在り来りで「ああ、やっぱり」と、少し失望感を抱きながら惰性で読み続けていました。
伏線はいろいろ張られてたんですが、第三章の「小説家」の途中から、「推理小説とは」についての描写が多くなり、鈍感な私にもこの小説に秘められた、もう1つの重要な「メッセージ」に気付くようになり、其れからはものすごくこの物語に引き込まれる様になりました。
やっぱり「東野圭吾」は安易な駄作は発表しませんね。改めて読み返してみると「序章」と「委員会」では「本格推理小説」に対する作者の「心の在り様」が吐露されている。
結局「クリエーター秘密」も「盗掘物」も「*****」に起因しているあたりは興味深い結末でした。“WHO DONE IT?”の下に並んでいるアルファベットは「K」で始まっているに違いない・・・・。
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