漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

蛇街道(5/12) それはあんたも同じでしょ~に…

2009年02月01日 16時51分41秒 | 第12話/蛇街道
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  ウォルポールさんが、自分のお屋敷の印刷所で刷って、
1764年のクリスマス・イヴに出版した「オトラントの城」なのですが、
今みたいに何万部なんて出していない筈なのと(せいぜい100部)、
今みたいに特にいい家の出でもないパンピーであっても、
ほとんどの男女が文字を読めるなんて事はなかった時代なので、
多分ウォルポールさんの大勢いる知人友人の方々が、
読者の中で高いパーセンテージを占めていた
のではないかと…。

 …それだったら、バレバレだよな~。
「イタリア半島南部にある、中世の城が舞台の、後継者争いをめぐってのサスペンス劇場。」
― なんて、ゴシック・オタッキーのあんたしか書く人はいないっての!


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  確かに、今日のサブタイトルの如く、
ウォルポール殿も自分の事を隠しているようじゃな。

他人の噂話も含めて知識・情報系の話をしていれば、自分の個人的な事を話さなくても済むしな!

 でも、学校の休み時間に芸能界とか人気雑誌とか表面的な話してて、
盛り上がっている間はいいけど、家に帰ってからとか、
「一緒に話していた人が、私の個人的な事の話には興味あって聞いてくれるのかな?」
― って疑問に思う事がある。

 ウォルポール殿にもそういう悩みがあって、いずれは描かれるんじゃなかろうか?

 ウォルポールさん、「結婚は~?」とか人から聞かれた時、
いつもどう答えていたのかしら。

 それもいずれ出てくるかもしれんな!

 トリストラム・シャンディもベラベラ長々と喋りまくっている割には、
「真の叫び」が伝わって来ねぇんだよな。
「オッサンの主張・英国国内予選」に出てもこれじゃ最下位だぜ!
だから突っ込みまくったりイジり倒したくなる若い男が大勢出て来るんだよな。

 兜にたった一文字、
「愛」

とか付けてくれるような人なら分り易くていいんだけどな!

 直江兼続サンみたいならホントに分りやすいよね!



 次週は、ウォルポールさんの本音がチラリズムと、
ハリソンさんのザッパな生い立ちの導入部となります。

〈次回の更新は2月7日・8日の予定〉



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