漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

蛇街道(3/12) 分析&対策しない主義

2009年01月24日 13時19分01秒 | 第12話/蛇街道
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  ハリソンさんがデュポン先生とカフェ・ブルトンで初めて会ったのは、

1765年10月13日(日)です。

 ハリソンさんがウォルポールさんに初めて会ったのは、その3日後の

10月16日(水)です。

 ハリソンさんは、13日にデュポン先生の刊行している雑誌をカフェの図書室で見ています。
そして実はデュポン先生から、ウォルポールさんが協力者で、彼が9月から旅行でパリに来ている事を聞いていたのでした。

 多分「ウォルポールさんと会って下さい。」 ― と、ハリソンさんが甥のブリングストン伯爵から頼まれたのは、
カフェ・ブルトンから帰ってからで、夕飯の席あたりでだったのでしょうな。
そこんトコ、少女漫画ならもっと「運命的」に描いたのでしょうが ― 。

 そして、ウォルポールさんとデュポン先生が会っているのは、

10月30日(水)なのでした。


10月13日から10月30日までの間に、ウォルポールさんとデュポン先生は1度も会っていませんので、
ハリソンさんが「自分達の共通の知人だった」という事が今話まで分かりませんでした。

 一方、ハリソンさんの方は、2人が「共通の知人同士なのだ」という事を、
2人とのそれぞれの出会いの時からトックのトンマに知っていたという事になるので、
恐らく、「いずれはこういう会合が2人の間で持たれるのだろう。」というのに気付いていたのでは
…と思われるのでした。



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何かさ、そーいえば、
トリストラム・シャンディ自身とか、
シャンディが書いた本の登場人物の、特にトゥビーのオヤジとかヨリックの坊様とかにも、
「何かせねば危険な状況に自らが陥っているのにも関わらず、
放置して様子を見ているだけ~。」

― な傾向があるよな。

 ハリソンさん、本当にシャンディさんならば、
デュポン先生へと最初に自分からぶっちゃけちゃう事もできたと私は思うんだけどな。

 ハリソン殿とデュポン先生との間では、
初対面でラポール (心理学用語。お互いに親しみを感じ、感情の交流が可能な状況の事。)
がかなり良好といった様子じゃったのにな。

 その上で、「誰にも言わないでね~。
― とか付け加えちゃうって事かな?

しかし、もし、ムッシュ・ドゥポ~ンがムッシュではなく、
マダァムやマドモウァズェル・ドゥポ~ンだったのならば、
約束は絶対守られない
と、俺は渾身の力を込めて断言できる!

確かにそう!
「私と誰々ちゃんとのヒミツだよ~。」とか言って、
実はそこら中に話が広がってんの。
キャハハっ。お互い親しさを確認し合うためについついやっちゃう事なんだけど、
ギャルもオバさんも年に関係なく、
そーゆー所はもうどーしょーもないわよねぇ!



 ハリソンさん、狡猾なのか不器用なのかがマッコテ分らない所。
今日の続きは明日。