風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

芸事

2018-09-16 12:37:16 | 昭和つれづれ

 昭和20年代の中学時代、同じクラスの男子生徒でヴァイオリンを習っている子がいた。

学芸会で披露したが、キイコキイコと習い始めたばかりの音を聴かされ、

そのせいかどうか、ごく最近までわたしはヴァイオリンの音色を苦手とした。

しかし、考えてみればあの時代にヴァイオリンを習わせる親がいたというのは特筆すべきことかもしれない。

今も親しくしているセッチャンは橘秋子のバレー教室でバレエを習っていた。

日本舞踊を習っている子もいて、着物姿で学芸会で踊った。この子は芸者置き屋の養女でのちに芸者さんになった。

 わたしが六年生まで通った小学校には

ピアノもなくて、ただひたすら声を張り上げて歌うのが音楽の時間だったのに

 麹町中学になって回りのみんなが音符が読めるのにびっくりした。

音符で歌うテストもあった。

 貧乏公務員だった我が家庭では習い事など望めず、

昔幼稚園の先生をしたことがあるという叔母に来てもらい、五線譜の読み方を特訓してもらった。

ミーレドミレドードーシラ~~はるかなるふるさとーーその頃覚えた歌は不思議なことに

70年経ったいまも忘れないものである。

 


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