風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

「下り坂」繁盛記 嵐山光三郎

2014-12-28 23:02:22 | 読書

 題名は、自転車に乗って旅をしたら、下り坂になるとラクなので、

そうか、人生も下りになるのがいいんだと思うところからついた。

 

   以下、脈絡なく、本分から。

 

 「原稿はすべて手書きである。忘れた漢字は辞書を引いて調べ、一字一字原稿用紙に書きつけていく。

思考するときは文字を書く。パソコンを使うと思考が蒸発してしまい、蓄積されない。文字を書いて思考する」

 

 謝罪会見について。

申し訳ありませんでしたというところでいっせいに頭を下げる。

「このとき、頭の下げ方が揃っていないと見栄えが悪い。

ひとりが下げ遅れると、見ているほうは、ダラケておるな、と腹をたてる。

ぴたりとあって頭を下げればすっきりする。まだらはげもいい。

 あれは、控え室で予行演習をしているはずだ。

頭を下げるきっかけを責任者が、セーノと声をかけるわけにはいかず、アウンの呼吸でいっせいに頭を下げる。

それには稽古が求められる」

 

 「男と女が、短い一生のあいだに幸福でいられる時間は限られている。

どれほど仲のよい夫婦でも、賞味期限があり、期限切れを我慢しているうちに家庭内離婚となる」

 

 「さて、あと何年生きるかわからぬが、風雅に行きたいと考えた。

ところが風雅というのは、やってみると退屈する」

 

 というような事が書いてありました。

 


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