自転車で走っていたら、すぐ横を車が通り過ぎた。
見るともなく見ると、
後ろのドアの下から、なにか黄色い尻尾のようなものが長々と飛び出している。
地面すれすれにその細長い物体をひきずりながら、車は走り去ったが、
その先の信号停車で風子ばあさんの自転車が追いついた。
どう見てもあるべきところにある物体とは思えないので、
信号待ちの車のドアを叩いて知らせた。
運転席の若い兄ちゃんは、ナンダヨ! という顔で、
じろりとばあさんを見た。
お節介だったかなあ、知らん顔すればよかったかなと、一瞬、悔いた。
しぶしぶというふうに下りてきた兄ちゃんは、黄色の尻尾を見たとたん、
アハハハ、大事なタクワン! とドアを開けて、救出。
アリガト スミマセン と笑顔でタクワンを抱えて、運転席に戻っていった。
しかし、なんだろうねえ、あの兄ちゃん。
居酒屋かなんかの仕入れだったかなあ。
よほど急いで買い物をしたのかしら。
まずはタクワンが無事でよかった。
兄ちゃんが笑ってくれてよかった。
やっぱりお節介をしてよかった。
風子さんの言うお節介は温かさと優しさで満ちてますね。読んでるこちらまで気持ちがほっくりと柔らかくなる感じです。
この所のご様子、お忙しいのでしょうか?お体ご自愛下さい。
風子さんの言うお節介は温かさと優しさで満ちてますね。読んでるこちらまで気持ちが柔らかくなる感じです。
この所のご様子、お忙しいのでしょうか?お体ご自愛下さい。
でも良かったですね。
「アリガト スミマセン」と言ってくれて。