物を大事にする、と言えばカッコいいが、
うちのじいさんは、つまりケチである。
なんでも捨てるのが嫌いである。
古い洗面器など、ふちが黒ずんで洗っても落ちないから、
ばあさんが捨てると拾ってきたりする。
まだ使える、が口癖である。
家具はいうに及ばず、靴でも、シャツでもパンツでも、
着なれた物、使い慣れたものに執着して捨てない。
自分が使い慣れているからと言って、客観的に見たらもう捨てる時期なんです!
あなたには客観性がないんです、と風子が金切り声をあげたら、
じいさん、にやりと笑った。
「そこが俺のいいところ……だから、あんたと40年もいた」
くそ!
もうたいがいで捨てられたい。
うちのじいさんは、つまりケチである。
なんでも捨てるのが嫌いである。
古い洗面器など、ふちが黒ずんで洗っても落ちないから、
ばあさんが捨てると拾ってきたりする。
まだ使える、が口癖である。
家具はいうに及ばず、靴でも、シャツでもパンツでも、
着なれた物、使い慣れたものに執着して捨てない。
自分が使い慣れているからと言って、客観的に見たらもう捨てる時期なんです!
あなたには客観性がないんです、と風子が金切り声をあげたら、
じいさん、にやりと笑った。
「そこが俺のいいところ……だから、あんたと40年もいた」
くそ!
もうたいがいで捨てられたい。
味わっている場合ではありません。
言われっぱなしでないところがいいですね。
言いつ言われつ40年かあ、
この言葉、昨日今日では味わえない言葉です。
いいなあ