弓透子、平成9年に芥川賞候補になった作家である。
まだ彼女が芥川賞候補になる以前、いわば無名のころ、たまたま「ハドソン河の夕日」という彼女の作品
を目にした。
風子ばあさんはこれを読んで、いたく感動した。
小説としての面白さを十分堪能させてくれた。抑制のきいた美しい作品であった。
世間で評判になる前に読んだ興奮を伝えたくて、友人知人の誰彼にこの雑誌を回して読んでもらった。
そのあと、芥川賞候補になったので、風子ばあさんは、多いに鼻を高くした。
受賞にはいたらず、惜しかったなあ、とあのときは、我がことのように残念でならなかった。
しばらく忘れていたが、昨日、近くのブックオフで「ハドソン河の夕日」の単行本を見つけた。
芥川賞候補になった直後に出版されたものである。定価は2500円だった。
ブックオフでは1500円の値がついていた。
100円、200円というような極端な安値になっていなかったので、嬉しかった。
関西の方の作家らしいが、この九州でも彼女の小説が好きで読んだ人がいるんだよね、と懐かしかった。
ネパールの婚礼、ロックフェラーの館、ハドソン河の夕日の三作が収録されている。
ハドソン河は、あのとき何度も読んだはずなのに、また一気に読みとおした。
作家と読者という関係は面白い。
いわば見ず知らずながら、読んでいるこちらは親しい。
弓さんは、こういう読者がいるのを知らないだろうと思うと、それもまた勝手に愉快なのである。
まだ彼女が芥川賞候補になる以前、いわば無名のころ、たまたま「ハドソン河の夕日」という彼女の作品
を目にした。
風子ばあさんはこれを読んで、いたく感動した。
小説としての面白さを十分堪能させてくれた。抑制のきいた美しい作品であった。
世間で評判になる前に読んだ興奮を伝えたくて、友人知人の誰彼にこの雑誌を回して読んでもらった。
そのあと、芥川賞候補になったので、風子ばあさんは、多いに鼻を高くした。
受賞にはいたらず、惜しかったなあ、とあのときは、我がことのように残念でならなかった。
しばらく忘れていたが、昨日、近くのブックオフで「ハドソン河の夕日」の単行本を見つけた。
芥川賞候補になった直後に出版されたものである。定価は2500円だった。
ブックオフでは1500円の値がついていた。
100円、200円というような極端な安値になっていなかったので、嬉しかった。
関西の方の作家らしいが、この九州でも彼女の小説が好きで読んだ人がいるんだよね、と懐かしかった。
ネパールの婚礼、ロックフェラーの館、ハドソン河の夕日の三作が収録されている。
ハドソン河は、あのとき何度も読んだはずなのに、また一気に読みとおした。
作家と読者という関係は面白い。
いわば見ず知らずながら、読んでいるこちらは親しい。
弓さんは、こういう読者がいるのを知らないだろうと思うと、それもまた勝手に愉快なのである。
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