気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ゆるキャン△の聖地を行く その2  内船駅

2018年03月19日 | ゆるキャン△

 富士駅で進行方向を転換した特急「ふじかわ1号」の車窓に、ずっと富士山が見えていましたが、そのうちに身延線が富士山本宮浅間大社の南を通ることを思い出しました。そこでカメラを取り出して、富士山本宮浅間大社の大鳥居と富士山とを写真におさめようと構え、上図の通り撮影に成功しました。
 富士山本宮浅間大社へは、20年ほど前、30代の初めに富士五湖観光を楽しんだ際に参拝に立ち寄ったことがあります。

 

 9時25分、最初の巡礼地である内船駅に着きました。静岡駅からの所要時間は1時間12分でした。身延線はカーブが多いため、特急といえどもスピードを上げることが出来ず、平均的な速度は普通列車と大して変わらない、と聞きます。
 実際、富士駅から内船駅までのタイムは、20分前後しか違わないので、朝早くに普通列車に乗れば、もっと早い時間に聖地入りすることが可能です。夜行バス利用でのコースがそんな感じになりますので、8時前に内船駅に着くことも可能になります。

 

 「ゆるキャン△」聖地巡礼の記念すべき第一歩でした。が、外に出てまもなく、眼がチリチリと痒く感じられました。花粉の飛散量が想像以上であることに気付いて、背筋が寒くなりました。
 しかし、来てしまった以上は仕方がありません。幸い、鼻の方はなんともありませんでしたので、持参の点眼薬をさしつつ、頑張ることにしました。

 

 乗ってきた「ふじかわ1号」が遠ざかってゆく一方、反対側のホームには富士行きの普通列車が発車しつつありました。ああ、この景色だな、と既視感のおおもとを思い出しました。

 

 そう、上図の「ゆるキャン△」のキービジュアルです。内船駅から通学している各務原なでしこの図です。素晴らしいですね。

 

 富士行きの普通列車が出て行くのを、しばし見送りました。この日見かけた普通列車、乗った普通列車は全て2両編成でした。「ゆるキャン△」の第8話では、波高島駅付近を走る3両編成の列車が登場していましたが、その実物を見る機会はついにありませんでした。3両編成は朝夕の通勤通学の時間帯に運行されるのでしょうか・・・。

 

 再びこの景色を眺めました。アニメに登場した景色にじかに触れるのは、楽しいですね。

 

 時刻表です。御覧のように身延線は一時間に1本しか走っていないうえ、その1本が特急「ふじかわ」であったりしますので、普通列車を乗り継いでの巡礼移動には、相当の制約があります。
 昼間になると二時間に1本になりますから、食事や巡礼に効率よく時間を割り振っておかないと、列車待ちのタイムが増えてしまいがちです。

 

 内船駅は、特急の停車駅であるので駅舎は立派ですが、無人化されて久しく、切符の自販機すらありません。切符は、列車内で乗務員から買うシステムです。
 この駅舎内部も、アニメに登場しています。

 

 このシーンですね。帰宅途中の各務原なでしこが下車して駅舎内を通ります。その際に大垣千明から受信があって、なでしこが提案したクリスマスキャンプの案が決定しました。
 駅舎内の様子、まったくそのまんまですね。原作コミックが忠実に実際の景色を踏襲していることもあり、数多いアニメの中では抜群の風景再現度を誇っています。「ゆるキャン△」の特色の一つと言えましょう。

 

 駅前通りです。町並みの奥に低い丘陵の一部が見えますが、そのあたりに中世戦国期の南部氏の本拠地がありました。南部町の町名も、甲斐源氏の支流南部氏の本貫地であった由緒にちなみます。

 南部氏は、江戸期には盛岡藩藩主を勤めたことで知られますが、歴史的には鎌倉期の御家人の一として甲斐国巨摩郡南部郷を領したのが始めです。鎌倉幕府の奥羽征伐に従軍した功により陸奥国糠部五郡の土地を給されて奥羽にも版図を拡げ、戦国期には三戸を居城としましたが、豊臣政権期に領地の拡大を認められた後、盛岡に拠点を移しています。盛岡藩南部氏はその延長上に成立したわけです。

 本貫地の南部町には、南部氏初代とされる南部光行が構えた居館、およびその西側の丘上の城郭がありました。前者は遺構がほぼ消滅していますが、後者はいまも妙浄寺の背後に広大な遺構を残しており、丘陵の北側が「城山」、南の尾根が「古城」と呼ばれて城の歴史的変遷を示唆しています。
 一帯は、南部町の史跡に指定され、一時期は公園化が図られたとも聞きますが、頓挫したようで、城跡全体が自然の中に埋もれつつあると聞いています。

 

 さて、駅舎の建物の上層を見上げました。

 

 駅舎の外観です。この内船駅は、アニメ第1話のエンディングの各務原なでしこの通学シーンに登場しています。

 

 そのまんまです。違いはJR東海のオレンジロゴが無いだけで、建物や駅前のスロープやバス停に至るまで忠実に描かれています。各務原なでしこが元気に通学するシーンです。

 

 駅舎の外にも、身延線全通90周年の横断幕が張られてありました。記念日の3月30日には何らかのイベントが予定されているのでしょうか。

 

 駅舎の南側部分とお手洗いの外観にも、既視感がありました。

 

 このとおり、アニメにも登場しています。各務原なでしこは、富士川を隔てた西側の街区に家があり、自転車で駅まで通っています。自転車置き場が駅の南にありますので、そこに自転車を置いてから駅舎に向かうシーンが上図のように示されているわけです。

 

 内船駅の前を通るのは、県道10号線です。

 

 駅前から南側を見ました。上図左端に駅前駐車場および駐輪場が見えます。各務原なでしこが自転車を置いている場所とみられ、原作でもアニメでも、このアングルで「よーし、テストがんばるぞーっ」と左腕を挙げて元気に宣言する各務原なでしこの可愛い後姿が描かれます。
 上図のアングルは、原作コミック第2巻174ページの6コマ目に合わせて撮りました。手前の白線の内側に、各務原なでしこが立っていたのでした。

 

 ところが、アニメ第8話に出てきた同シーンでは、位置がやや北の駅前広場にずらされています。おそらく、内船駅前での場面であることを強調するための変更であろうと思われます。
 こういった小さな改変は、「ゆるキャン△」ではけっこう多いですが、それでも原作コミックの内容から決して逸脱することはありませんので、違和感は殆どありません。 (続く)

 

コメント (2)
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