梅原屋からの移動中に、ほそのやに立ち寄りました。営業時間外でしたが、このお店に新たに入った小島エミのパネルをまだ見たことが無かったので、とりあえず行ってみました。すると上図のように店先にパネルが立ててありました。これを見て、撮影が出来れば充分でした。
店舗の奥の住居の玄関前には犬小屋があり、二匹の柴犬が居ました。奥の一匹は平然として静かに寝そべっていましたが、手前の一匹はこちらを凝視しつつ、突然の闖入者を警戒し威嚇するように短くワン、ワン、と控えめに吠えてきました。玄関前警備の大任をうまくこなしているようです。
さて、永町商店街に進みました。地元の買い物客が二、三人ほど歩いているだけで、ガルパン巡礼らしき方の姿は全く見かけませんでした。
三連休の初日の昼過ぎでこの状態です。新型肺炎の脅威というのは、相当なものがあるな、こんな時に遠出して大洗まで来ている自分は相当のアホだな、と思いました。いや実際にバカのつくアホなんですけどね・・・。
聖地中の聖地、肴屋本店の前もこの有様です。ガルパンブーム以前の大洗の姿がこんな感じでした。2000年に水戸の友人の案内で初めて来た時の事を思い出しました。あの頃は、まだリゾートアウトレット施設もまだ無くて、港湾地域は工事中だったように記憶しています。
静かですねえ・・・。ちょっと信じられませんでしたが、思えば地元の京都の有名観光地も観光客の激減によってびっくりするほどの静けさに戻っていましたから、大洗が例外ではないのでした。
ここまで閑散としている連休中の大洗の景色というのも、ある意味珍しいと思います。なかなか撮れる景色ではないな、と感じました。新型肺炎の騒動が無かったら、もっと賑わっていたのだろうと思います。
折角の連休にこれでは、商店街のお店も開店休業状態になってしまいます。でも前週はエア海楽フェスタとかで、海楽フェスタの延期にもかかわらず賑わっていたそうです。無理してとった休み、早くから予約していた宿、を無駄にするわけにもいかないので予定通りに大洗に出かけた層が相当数にのぼったからでしょう。
さて、目的地の曲松カノウヤに着きました。今回の大洗行きは、このお店の応援作戦にともなう寄託展示準備の続きを行なうのが主な目的でした。女将の柴沼さんに挨拶し、近況などを話したうえで、今回の作業の段取りなどを打ち合わせました。
この作業は、はじめは4月ぐらいに実施する予定だったのです。しかし、新型肺炎流行の動向が4月以降にどうなるかの見通しが立たないため、まだ感染者数が増えていない3月に行っておいた方が良いかもしれない、と考え、たまたま三連休があったため、予定を前倒ししたわけです。
この日、応援作戦に賛同下さった北海道の有志からの寄託展示提供品が届いていました。先方も無事に届くかを心配しておられましたので、実際に荷物を確認した時は心から安堵しました。
今回のカノウヤ応援作戦の寄託展示に賛同下さっている有志は8人で、そのうちの2人がフィギュア、5人が戦車プラモデルの寄託出品に協力して下さいます。この日届いた北海道の有志からの寄託展示提供品は、戦車プラモのほうでした。
ちなみに左奥の黄色テープが巻かれた箱は、今回私が持参した寄託品の戦車プラモデル4両をおさめたものです。直接持参すれば梱包は最小限で済むので、箱も小さいもので間にあいました。
北海道の有志からの寄託品の箱に貼られたマークです。これを見てピンときた方は、間違いなくコミック「リボンの武者」の愛読者です。その第13巻に登場している、名寄の飛鏃(ピヤシリ)学園大学付属高校チームの校章マークです。42ページの2コマ目に描かれていますので、一度確かめてみて下さい。
実は、この有志の方が、飛鏃学園大学付属高校チームの案を作られたのです。「リボンの武者」に地元の名寄が登場した事に感動し、「リボンの武者」の作者の野上武志さんに「ウチを壊して下さい!」との依頼や飛鏃学園大学付属高校チームの原案などを送ったそうです。それが作中に採用されて第50話の市街戦シーンが実現し、続く第51話、92ページ2コマ目にキャラクターの「ゲラ子」こと明日原笑子(あすはらえみこ)が原案のまま登場しています。
要するに、自身の地元の名寄と、地元の戦車道チームの案を作品に採用してもらい、かつ作中での試合会場にしてもらうことに成功したわけです。だから、作中に出ている名寄の景色も、全て本物そっくりです。バリバリの「リボンの武者」ファンならばでの偉業です。素晴らしいとしか言いようがありません。心より敬意を表する次第です。
なので、カノウヤ応援作戦の寄託展示準備にて戦車プラモデルのコーナーを計画するにあたり、一番に声を掛けさせていただきました。なぜならば、この寄託展示における戦車プラモデル展示のテーマは、以前の協議にて、いまの大洗には寄贈品が殆ど見られない「最終章仕様の知波単学園戦車部隊」と「リボンの武者の車輌群」の二つが決定しているからです。
特に「リボンの武者の車輌群」はネット上でも意欲的な作品をあまり見かけないので、まずはこの北海道の有志の方にお願いし、かくしてこの日、寄託品も届けられました次第です。
このお方のツイッターアカウントはこちら。
この日届いた、4両の戦車プラモデルです。正式名称は「道北746小隊」だそうです。「リボンの武者」の舞台にもなった北海道名寄市から、はるばるやってきたことに深い感慨を禁じ得ませんでした。
御覧のように、この寄託展示における戦車プラモデル展示の二大テーマ「知波単学園戦車部隊」と「リボンの武者の車輌群」に合わせて2両ずつを寄託して下さいました。見事な出来ですので、箱から出す際に緊張しながら慎重に取扱いまして、なんとか無事に出しました。
これらは、寄贈ではなくて寄託品ですので、所有権も管理権も先方にあります。寄託展示期間が満了すれば、元通りに箱に仕舞って返却することになります。だから、準備作業する側としては「責任を持って預かる」ということになります。これが、大洗における従来までの寄贈品類の数々との最大の相違点になるかと思います。
お願いしてあった名刺と原案資料のほか、プラモ展示の際の段取り及び注意事項もまとめてありました。先方がノリノリで楽しんで準備して発送下さったことがよく分かりました。もう感謝、これしかありません。
戦車4両それぞれの搭乗フィギュアも袋入りで同封されていました。左より、鶴姫しずか、西絹代、西原に良く似たオリジナルキャラ、明日原笑子、です。鶴姫しずかにはムカデさんチームの赤い戦旗も付属していました。流石です。
さらに、戦車に乗せるための固定用テープの予備まで添えられていました。戦車4両のキューボラ内にもテープがあらかじめ貼られてありました。展示に際しての準備が最小限で済むように配慮していただいたことに感服しつつ、何度も北の方角に頭を下げたことでした。
フィギュアのほうも、御覧のように寄託品が大量に届いていました。約20体ほどで、全て有志のSさんが前日に持参して下さったものです。
Sさんは、応援作戦の最初となった昨年11月のあんこう祭当日午後の陳列棚移動作業の際にも居られた方で、それ以前から応援作戦に繋がる契機となった陳列棚の処分問題に関して相談し合っていた有志の一人です。大洗には時には週一ぐらいで通われているという常連なので、御存知の方も多いでしょう。
Sさんのツイッターアカウントはこちら。
Sさんとは、今年1月の準備作業の時にも一緒しており、当時のフィギュア陳列の不足分などを指摘してくれました。その不足分は大体持ってるので次の寄託品に入れときますよ、と申し出て下さっていたのですが、不足分どころか、他の品も全部持ってきて下さったようです。実に有り難いことでした。
後で理由を訊ねると、「家に置いてても、箱詰めのままホコリをかぶってるだけだから」云々、ということでした。実に明快かつ正しい理由だな、と納得させられたことでした。 (続く)