2019年4月4、5日、一泊二日の行程にて、数えて6度目の「ゆるキャン△」聖地巡礼を実行しました。たまたま連休が取れて何も予定が無かった上に山梨県の天気予報が快晴だったこと、4月中旬に予定していたマイカー巡礼のスケジュールがどう計画しても超過密になったため、それを緩和する形で一部のコースを前倒しで訪ね、かつ現地状況の下見も兼ねておこうと思い立ち、今回の旅出となった次第です。
今回も、前夜に京都からの夜行バスに乗り、翌朝の6時40分に甲府駅南口に着きました。夜行バスはガルパン大洗への行き来で何度も利用しており、ゆるキャン巡礼でもたいてい利用していますので、慣れっこになっていて、夜に乗ったらすぐに熟睡、時には深睡となって降車時刻ギリギリになって車内放送などで起こされるパターンが当たり前になりました。それだけに、睡眠不足は無くて朝から元気に動ける状態でした。
その足で駅前の吉野家に行って朝食を食べ、いつも利用しているタイムズレンタカーの営業開始の8時までは吉野家の向かいのスタバにてコーヒーを飲みつつタブレットで調べ物をして過ごしました。
8時きっかりにタイムズレンタカーに行き、予約しておいた車に乗りました。今回は軽自動車が全て予約されていましたので、普通車のヴイッツを選びました。マイカーと同じですが、こちらのほうが新型なので、運転も楽しみでした。いつものように8時から20時までの12時間いっぱいで予約し、会員割引で4536円でした。ゆるキャン巡礼で利用出来るレンタカーとしては最安でした。
今回も、最初の目的地はセブンイレブン山梨六郷店でした。前回の訪問時に気になっていた品々を、今回は買おうと決めていました。
前回と違って、コーナーは店内の奥のレジ近くに移動していましたが、志摩リンの幟が立っているので位置はすぐに分かりました。
前回よりも品揃えが縮小されているように見えましたが、前回には無かった小物類が追加されており、全体として商品群のサイズが小さくなったためにコーナーが縮まっている、という感じでした。
前回の訪問時に気になっていた品々は二つありました。ひとつは上図の「はんこ付きボールペン」でした。今まで数年間使っていた類似の愛用品が、去年の年末に壊れてしまったため、代わりの品が欲しかったからでした。
しかし、これはハンコ本体の別途申込みが必要なので、買ってすぐに使用可能ではありませんでした。同封の案内書にしたがって、後日にネットで谷川商事のサイト窓口にアクセスして申込みました。その費用までが購入時の代金2160円に含まれているようです。
そしてもう一つは、このハンコつまり印鑑でした。これは540円ですが、当然ながら印面は未彫ですので、どこかで彫って貰う必要があります。どこで彫って貰えるかを店員さんに問い合わせましたが、「さあ、よく分かりませんねえ、ハンコ屋さんは近くに色々ありますけど・・・」という頼りない返事でした。
前回も思ったのですが、こういう状態が遠来のファンからみると非常なガッカリ要素です。商品だけ置いて関連基本情報は何も示さない、というのは、特に印鑑のような普段買わない特殊な品においては困るケースが殆どです。せめて近隣の利用可能なハンコ屋の紹介とか、印面刻字の平均的な費用や所要時間などを紹介するPOPぐらい付けて欲しいものです。
これらの品々を展開しているのが地元の企業の谷川商事さんなので、「谷川商事に問い合わせたらいかがですか」とも言われました。谷川商事さんも本来は印章業者ですから、何らかのアナウンスとか、現地における巡礼ファン向けの案内情報などを出してしかるべきだと思うのですが、そのような動きは一切感じられず、ただツイッター上などで新商品関連情報が流されているだけのようです。
ゆるキャン印鑑にしても、製品案内だけに終始しており、印面刻字を頼む場合にはどうしたらいか、平均的な費用や所要時間はどの程度か、といった基本的かつ重要な情報が抜けています。
そういう事態はある程度予想されたことだったので、事前に色々調べておいた情報をもとに行動するしか、方法がありませんでした。
それで、まずは甲斐岩間駅近くの印章資料館に行きました。印鑑の歴史とハンコの里六郷の紹介の展示があるそうなので、そこで問い合わせれば、詳しいことが分かるだろう、と考えました。
あと、この種の博物館は個人的には好きですし、色々と勉強になって楽しいので、ゆるキャン巡礼とは別に、必ず行く場所のひとつに決めてあったのでした。
上図は、駐車場入り口にある、日本一の巨大ハンコの展示ボックスです。展示品は木製のようでした。
どうやら、市川三郷町の商工会館の施設内にあるようです。扉にはしっかり「ゆるキャン」ポスターも貼られてありました。近く予定されているスタンプラリーのポイントに含まれているそうでした。
見学は無料、自分で電気を付けて入るセルフ方式でした。写真撮影の許可もいただきました。館内はこんな感じです。
こういう展示を見ると、個人的にはワクワクします。博物館学芸員の資格も持っていますし、実際に博物館で働いた時期もありますから、この種の資料館施設はとにかく楽しいです。
中国製の玉石印も並んでいます。若い頃に中国へ何度か行き、研修留学もやっていましたから、この種の印鑑を10個ぐらい北京や西安で購入して名前も彫って貰ったことがあります。価格が日本での半分以下で安く、印章の本場ですから、買ってすぐにその場で名前を彫ってくれるのでした。そのスピードが速くて彫りも精密なのに驚かされた思い出があります。
今も手元に置いて、蔵書印などに使っていますが、見た目も上図のような感じですから、家に来た知人などに「すごく立派な印鑑ですな」とよく言われます。
一時間あまりかけて、ゆっくりと見学しました。印鑑自体も美術工芸品の範疇に入りますから、美術工芸史専攻だった身には、久し振りの学びの機会でもあり、色々と考え、得る知識も少なくありませんでした。
窓口に、記念スタンプが置いてありましたので、ゆるキャン和綴じメモ帳の空きページに押すことにしました。
大きくて格調高い印面ですね。書体も渋いです。こんな記念スタンプはなかなか見ませんので、よい記念になりました。
退出間際に、窓口で職員さんにゆるキャン印鑑のことについて問い合わせました。すると若い職員の方に変わり、その方がゆるキャンに関してもある程度知識があったため、質疑応答は思ったよりも順調に進みました。
セブンイレブンで買ったゆるキャン印鑑の本体を見せたところ、「ああ、これですね。こちらに印章の店は沢山ありますけどね、彫ってもらうのがこのゆるキャン印鑑ならば、駅前の写真館さんがよく利用されてるみたいですねえ」と自らのスマホで検索しつつ、その位置を教えて下さいました。甲斐岩間駅の向かいにある、「いわま写真館」でした。聞けば、ゆるキャン関連の商品も色々扱っているとの事でした。
それを聞いて、それなら、その写真館で間違いないな、と確信したのでした。 (続く)