2018年3月14日に、静岡県浜松市への出張があり、その翌日に休みを頂きました。初の「ゆるキャン△」山梨巡礼の絶好のチャンスでした。幸いにも天気予報は快晴、予想気温はなんと20度以上、4月並みの状況でした。
ただ、花粉の飛散量も非常に多い、というのが花粉症の私にとっては恐怖でしたが、それ以上に「ゆるキャン△」聖地へ行きたいという気持ちが勝っていました。当たって砕けろ、の気分で巡礼実施に踏み切ったのは、言うまでもありませんでした。
本来、私の初の山梨への巡礼は、以前の記事にて述べた案のごとく、京都からの日帰りコースの形で考えていました。しかし今回浜松にやってきた事により、浜松に前泊しての余裕ある行程になりました。そこで、以前の案よりももっと時間を取って二時間ほど追加したスケジュールに直し、それで実行することに決めました。
浜松を起点にすれば、静岡へは新幹線で30分で移動出来、8時17分発の身延線特急「ふじかわ1号」に楽に乗り換えられます。京都発の場合は早起きして6時23分発のひかり504号に乗る必要がありますので、今回は朝もゆっくり出来ます。というか、浜松または静岡に前泊しての巡礼というのもアリだな、と気付いた次第です。
浜松での前泊は、出張時にいつも利用している「ザ・ゲンズ・ホテル」を利用しました。JR浜松駅南口すぐの位置にあり、付近に食事処が豊富にあって素泊まりでもOK、という宿です。
今回も素泊まりで利用し、夕食は浜松名物の「浜松餃子」を頂くことにしました。浜松では「石松」というお店が地元民にも親しまれて有名です。本店の他に支店が四ヶ所あって、その一ヶ所はJR浜松駅の駅ビル内の商業施設「メイワン エキマチウエスト」内にあります。宿の「ザ・ゲンズ・ホテル」から歩いて3分もかかりません。
お店の外観です。前にも来たことがありますが、いつ行っても店の入り口前に席待ちの人が並んでいます。この日も四人ほど並んでいましたが、回転が速いので待ち時間は僅かで、すぐに席に案内されました。
お店のメニューです。浜松餃子がウリのお店なので、「石松メニュー」と銘打って各種の餃子メニューが提供されています。
前回は定食でいただきましたが、今回は出張終了時に同僚と軽く食べてきましたので、単品のほうを選んでいただくことにしました。
今回いただいた、単品15ヶのメニューです。写真では見えませんが、餃子の下にモヤシが敷いてあります。地元民もおやつ感覚で単品を食べるケースが多いそうで、今回も近くの団体席で職場帰りの方々が単品とビールの組み合わせでプチ宴会をやっていました。
これを食べたのは、もちろん「ゆるキャン△」にも登場する食べ物の一つであるからです。アニメの第3話にて各務原なでしこが持参して餃子坦々鍋を作っていましたね・・・。
これですね。美味しそうな食事シーンが満載の「ゆるキャン△」のなかでも特に食欲をそそられる場面です。この餃子坦々鍋に使用した餃子は、アニメシーンでは「丸寿商店」のパッケージに入っていましたが、これは実在の「丸和商店」が元ネタです。南部町に引っ越してくるまでは、浜松市の弁天島に住んでいたという各務原家ですので、弁天島の近所の舞阪にあるお店の餃子に親しんでいるわけですね。
浜松餃子は、他地域の餃子に比べて豚肉の比率が多く、使われる野菜はキャベツと玉ネギが中心です。そして付け合わせに必ずモヤシが付きます。肉の比率が多いからでしょうか。
ですが、肉の味よりも玉ネギの甘い風味が勝っている感じですので、重くもしつこくもなく、割とあっさりした味にまとまっています。気軽に食べられますので、10ヶぐらいですと、個人的にはちょっと足りないな、という感じです。
いつも焼き餃子で美味しく食べていますから、坦々餃子鍋がどれほど美味しいかは容易に想像出来ます。一度、アニメのような感じに作って食べてみたいです。
さて、翌朝は浜松駅で7時31分発のこだま630号に乗り、8時1分に静岡駅に着きました。東海道線の2番ホームへ移動して、8時17分発の身延線特急「ふじかわ1号」を待ちました。
今回の鉄道利用による巡礼に際して、最も気がかりだったのが、身延線での利用時に切符をどうするか、という点でした。周知のように身延線は無人駅が多くて自販機も無いため、駅で切符を買うことが出来ません。切符または運賃は列車の乗務員が取り扱っていて、降車時に切符を渡すか運賃を支払う方式になっています。電車の乗り降りに関してもルールがあり、慣れていないとややこしいところがあります。
それで、前夜に浜松駅のみどりの窓口で相談したところ、浜松駅から身延線の最終目的地までの切符を買えば、片道の合計距離が100キロ以上になるので、私が行こうとしている内船、身延、甲斐常葉の3駅で途中下車が可能である、ということが分かりました。駅ごとにいちいち支払ったり、切符を買ったりする必要がありません。
これは便利じゃないか、ということで、今回の身延線の最終目的地である甲斐常葉までの片道切符を買い、あわせて京都までの帰路の切符も購入しておきました。
なので、鉄道利用の巡礼の場合は、片道の合計距離が100キロ以上であれば途中下車が可能なので、最終目的地までの切符を買うのが良いです。片道の合計距離が100キロ以下の場合は、必要な区間の切符をあらかじめまとめて買っておく、という方法をおすすめします。
8時17分発の身延線特急「ふじかわ1号」です。これが身延線を走る特急の始発便です。三両編成で、1号車が指定席、2号車および3号車が自由席です。今回は自由席を利用しました。
行先は甲府です。身延線特急「ふじかわ」は静岡と甲府を約2時間15分で結び、上下ともに7本の便が運行されています。
特急「ふじかわ」の基本情報はこちら。
3号車に乗りました。車内は空いていました。このように席は進行方向に背を向けていましたが、富士駅にて進行方向を転換するため、富士駅以降は前に進む形になります。
前夜に浜松駅にて購入しておいた切符の紙袋には、御覧のように「身延線全通90周年」記念の図柄がデザインされていました。来たる3月30日が、記念の日であるそうです。
富士駅に近づいた頃、乗客の数人が一様に右側の窓を見たりしているので、つられて右へ視線を向けると、富士山の姿が見えました。おお、富士山だ、と一気にテンションが上がり、カメラを取り出して撮影しました。望遠モードも駆使して何枚か撮りました。
富士山をはっきりと見たのは、十数年振りのことでした。今まではいつも雲に覆われていて見えなかったからです。
この富士山が、「ゆるキャン△」のグラウンドシンボルでありますから、初の巡礼時に見えたのが実に素晴らしいことのように感じられました。これは幸先が良いぞ、と思いました。
「ゆるキャン△」の聖地スポットの大半は、富士山麓の複数のキャンプ場で占められます。私自身も5月ぐらいには車での巡礼を計画していますので、あの秀麗な山容により近づき、より美しい姿を眺めることも出来るでしょう。
とにかく、関西の人間にはあまり馴染みがない山ですので、見られると嬉しいですね。 (続く)