豊郷小学校に着いた私たちは、真っ直ぐに酬徳記念館に入り、観光案内所の担当者さんに挨拶したのち、すぐに館内の「けいおん」コーナーの整理清掃修復作業にとりかかりました。
作業開始直前のナガシマさん。既に机の上には、修復対象に決めてあった2点のフィギュアが置いてあります。
作業開始直前の私ホシノ。フィギュアの修復を担当しました。最初の予定では、2、3体を修復することになっていましたが、その後の整理にてさらに幾つかの破損品が見いだされたため、計9体を修理しました。 (ナガシマさん撮影)
それぞれが持参したツール類、昨夜に京都寺町のダイソーで調達した資材などを机の上に広げました。観光案内所の担当者さんと話をして、作業の段取りや範囲、フィギュア類の修復に関して色々打ち合わせました。
その直後に豊郷町観光協会のツイッターにて、今回の作業が紹介されたのは周知の通りです。こちら。
整理清掃の対象となった「けいおん」展示コーナーは一階と二階とに分かれますが、ナガシマさんは二階、私は一階を担当しました。上図の展示棚が、私の今回の作業範囲でした。とりあえず作業前の状態を記録撮影しました。
作業前の陳列状況です。色んな種類の「けいおん」フィギュアが集められていますが、種類、グループ、発売時期などに分けてあるわけではなく、バラバラに適当に置いていった結果としての雑然さにとどまっていました。
パッと見て、何がどれだけあるか、どういったフィギュアが並んでいるかが、よく分からないのでした。これでは展示としての体を成していません。その改善を図って、見やすく分かり易い展示に替えてゆくことが、今回の作業の課題の一つでした。
以前の下見時に、保護ビニールの張り付け状況および使用されているテープ類を調べてありましたので、同じものを調達して持参しました。
保護ビニールシートは、若干大き目のサイズで、このように側にまわして両面テープで貼りつけてありました。整理清掃修復作業は、今回の一度では終わりませんので、全てが完了するまではビニールシートも画鋲で仮留めとすることにしました。
保護ビニールを外しました。
上だけ外さずに、丸めて書架上に乗せておき、書架の上半分を作業対象に定めました。かねてナガシマさんと打ち合わせておいた通りに、一階と二階のフィギュアを入れ替えることから始めました。
今回の作業では、フィギュア群の陳列の再構成をメインとしました。スケールフィギュアとミニフィギュアが混在してバラバラになっていたため、それらを整理して分類し、スケールフィギュアは二階、ミニフィギュアは一階にまとめたうえで、陳列し直すことにしました。
一階の棚にあった、ドールのHTTです。ドールにも詳しいナガシマさんによれば、アゾンのピュアニーモキャラクターシリーズの製品群であるそうです。
ナガシマさんは、以前からこのドール群をちゃんとした展示状態にしたい、何とかしてスタンド類を補完したい、と何度も話していましたが、ついにその機会が訪れたわけです。5体全てを、大事そうに持って二階へと運んでゆきました。
作業の合間に、見学に来た一般客の子供にギターを教えるナガシマさん。本人もギターをやりますから、色々詳しい筈です。
それ以上に、ここの楽器の展示品をこういうふうに生かせるのだな、と気付かされました。ギターの一本ぐらいは電源に繋いでおいて、誰でも気軽に弾いて楽しめるようにしたら良いのでは、と思います。
そうやって楽器に触れる機会を提供する、ここで初めて弾いた経験が、子供にとっては大きな契機になるかもしれない、そういえば豊郷は軽音楽の聖地でもあるので、楽器や音楽に接する場がもっとあっても良いんじゃないか、等と色々考えたりしました。
ナガシマさんが担当していた二階の陳列棚の作業状況です。とりあえずミニフィギュアの大部分を一階へ下ろし、一階より運びあげたスケールフィギュアを並べるスペースをこれから作る、という段階でした。
今回は、とりあえず陳列のメインであるフィギュア群を、見学者の目線の高さに並べる、というのが目的の一つでした。御覧のように棚は六段ですが、見学者の目線はだいたい上から三段目にくるので、そこを中心にして上下の二段目と四段目も合わせた範囲を、フィギュア陳列のメインゾーンに設定しました。
バラバラになっていたフィギュアを、いったんグループ毎にまとめて記録しました。ねんどろいどぷちのパッケージは中身が空なのを確認した後、倉庫に収めました。中身のねんどろいどぷちは、大部分が二階に並べてありましたが、全て一階に移しました。
ナガシマさんが作業中にフィギュアのクリーニングも行いました。棚も綺麗にウェットシートで拭いていました。その過程で、他にも破損品があることが分かり、殆どが一階の作業机に移されて私が修復にあたりました。それらも含めての、今回の修復対象品がこちらとこちらとこちらとこちらとこちらです。
一階での作業中に、二度ほど二階の状況を見に行きました。フィギュア以外の展示品も一部が整理され入れ替えも行われていました。実はナガシマさんは、本棚の整理が趣味なので、こういう作業はお手の物なのだそうです。
加えて、けいおんファンになってから積極的にグッズやフィギュアを中古ショップで安く買い集めてコレクションし、だいたいの情報を蓄積していたようです。それで、たいていの展示品に関して、これはいつ発売されたもの、これはこういうグッズでどこで販売されたもの、とかが分かったそうです。分類も仕分けもかなり出来たそうです。
たぶん、ナガシマさんはそういうレベルなんだろうな、というのは前々から察しておりましたから、二階のメンテナンスは完全にお任せしていました。だから、二階での作業の流れや、手を入れた範囲に関しては、ナガシマさんからのレポートを待ちたいと思います。 (続く)