ガルパン「最終章」第1話にて登場したBC自由学園チーム戦車の公式キットは、上映期間中に早々と2点がアナウンスされ、まず上図のS35が去る2月21日にリリースされました。エレールの製品のOEMによる公式キット化でした。
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続いてのF-17は、最初はS-35との同時発売が予告されましたが、ほぼ一ヶ月ほど時期をずらして3月21日に発売開始となりました。3月18日の海楽フェスタで先行販売も実施されています。
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私自身は、駿河屋さんの通販を利用して2点をまとめて予約購入しましたが、FT-17の販売日延期によって分割発送となり、3月22日にようやく2点が手元に揃いました。
このうち、S-35に関しては、以前に中古ショップでエレールの元製品を格安で購入しておりました。今回の公式キットと見比べてみて、中身も全く同じであることが分かりました。
FT-17のほうは、模型サークル仲間が所有しているモンモデルの元製品を見せてもらったことがありました。周知のようにフルインテリアキットですが、ガルパンの公式キットの販売価格が安くなっているので、インテリアパーツは省かれるのではないか、と予想していました。実際、その通りになりましたが、製作ガイドがモンモデルのガイド図のままであるので、「お詫びと訂正」の案内図が添えられています。もしかすると、いずれフルインテリア版も限定で出されるのかな、と思いましたが、それに関するアナウンスは現時点では無いようです。
今回の公式キット2点は、いずれも元製品が海外メーカーの品です。それ自体が、凄いなあ、と思います。各国のメーカーに交渉して、ガルパン公式キット向けにOEM供給してもらう、というのは簡単な事では無かっただろう、と思います。キット製品自体については従来より色々と評価が分かれていたプラッツさんですが、私自身は昔から「プラッツさんはよくやっておられるなあ」と感心していました。ガルパンの戦車、という形で次々に公式キットを出していただけるというのが、本当に素晴らしい事ではないか、と常々思っていたからです。
なので、ネット上では酷評も目立っていた公式キットも、買えるものはなるべく買って、組み立てが難しい箇所も頑張って、同時にガルパン仕様に近づけるべく、色々と試行錯誤して自分なりに努力しておりました。ネット上での批判や酷評の数々も、いざ作って検証してみると、大部分は的外れであり、単なる感情論に過ぎない、との解釈に落ち着きます。
したがって、プラッツ発の公式キット群は、難度は高いものが多いけれども、全く作れないキットでは無いということがよく分かります。むしろ、製品自体よりも、サポート体制というか、ユーザー向けの配慮の幾つかが足りない場合が散見される、というのが実態です。その不足不備は、公式キットの販売を重ねるごとに少しずつ改善されているように見受けられます。
いずれにせよ、ガルパンというアニメ作品の戦車に特化しての製品ラインナップを、ここまで持続して実現展開してくれていることに、未だに驚きと感動を禁じ得ません。かつては、登場全戦車公式化プロジェクトというのも果たして実行出来るんだろうか、と半信半疑でしたが、いまでは、ほぼその大部分が実現していて、残りは僅かになっています。まったく、凄いなあ、と思います。
続いて、タコムからのマークⅣ、AFVクラブからのセンチュリオンももうすぐ公式キットとして発売されます。それらも楽しみですが、登場全戦車の公式化が全て完了した時点でどのようなことになるのかが、もっと楽しみです。
なぜならば、プラッツさんの取り組みというのは、要するに世界各国の模型メーカーによる総合的な協力システムの構築、および統一的な製品シリーズの実現化、という初めての試みでもあるのではないか、と受け止めているからです。ガルパンの人気は既に国境を越えて広がっていますが、模型業界の動きにも同様の流れが生まれつつあるのではないかな、と何となく感じている次第です。