日本においては中古住宅の流通市場の整備がひとつの課題となっている。そのためにいろいろな施策が動き出しているようだが、いまひとつ成果が聞こえてこない。
今は亡き表参道の同潤会アパートのことを考えながら、思いついたのだが、流通市場の整備のために、「中古住宅」などという野暮ったいネーミングとは別に「ビンテージ住宅」という概念を持ち込んでみたらどうだろう。
年代もののジーンズも、昔はひとくくりで「古着」に過ぎなかった。しかし「ビンテージ」というカテゴリが生まれたことによって、流通市場は活性化した。
古くても価値のあるものはある。古いというだけで一律に評価額を下げるという仕組みに乗せなくてもいいはずだ。
「何でも鑑定団」ではないが、ビンテージ的な価値を鑑定する権威のような人間がいてもいい。
そのビンテージ性が評価されてくれば、いろいろな人が掘り出し物を探すようになるのではないか。
陶器が窯元や陶芸家の名前で評価されるように、工務店や大工の棟梁の腕が「発掘」されて評価されるかもしれない。無名の画家を再評価するように、優れた建築家を探して評価することも出てくるかもしれない。ハウスメーカーの家でも建てられた年代やシリーズによって評価に差が出てくるかもしれない。
妄想にすぎないアイディアではあるが、かつての同潤会アパートにはビンテージ性があったように思う。古民家や京町屋などを評価する動きもある。現代の家でもその時代の「名品」や「まっとうなもの」を作れば後の時代で評価されることは十分考えられるだろう。
ちゃんといいものが年月を経ても評価されるのならば、ものづくりの現場のモチベーションを高めることにも役立つと思う。
今は亡き表参道の同潤会アパートのことを考えながら、思いついたのだが、流通市場の整備のために、「中古住宅」などという野暮ったいネーミングとは別に「ビンテージ住宅」という概念を持ち込んでみたらどうだろう。
年代もののジーンズも、昔はひとくくりで「古着」に過ぎなかった。しかし「ビンテージ」というカテゴリが生まれたことによって、流通市場は活性化した。
古くても価値のあるものはある。古いというだけで一律に評価額を下げるという仕組みに乗せなくてもいいはずだ。
「何でも鑑定団」ではないが、ビンテージ的な価値を鑑定する権威のような人間がいてもいい。
そのビンテージ性が評価されてくれば、いろいろな人が掘り出し物を探すようになるのではないか。
陶器が窯元や陶芸家の名前で評価されるように、工務店や大工の棟梁の腕が「発掘」されて評価されるかもしれない。無名の画家を再評価するように、優れた建築家を探して評価することも出てくるかもしれない。ハウスメーカーの家でも建てられた年代やシリーズによって評価に差が出てくるかもしれない。
妄想にすぎないアイディアではあるが、かつての同潤会アパートにはビンテージ性があったように思う。古民家や京町屋などを評価する動きもある。現代の家でもその時代の「名品」や「まっとうなもの」を作れば後の時代で評価されることは十分考えられるだろう。
ちゃんといいものが年月を経ても評価されるのならば、ものづくりの現場のモチベーションを高めることにも役立つと思う。
1、商業ベースに乗ってしまうと、「消費」されてしまうと不本意な気がします。
2、「街並み」と違って「住まい」の価値は主観的であると思うので、システム作りというのはそれにそぐわないような気がします。
いかがでしょうか。
文中、妄想云々言っているのは、すんなり実現するのは困難だろうなということを意識してのものです。
本格的にやるのならば検討しなければならないことはたくさんありそうです。
思いついたことをひとまず表明してみたということはご了承ください。
誰かの何かのヒントになればとの思いでエントリしたものです。
さて、商業ベースの話ですが、たしかに単なる「消費」になってしまうのは不本意というか、あんまりうれしくないことです。
しかし、「築20年」とか条件を掲示して売り物に出して、上屋を評価する買い手がつかず、付加価値を無視されたまま取り壊されるくらいなら、何らかの格付け・権威付けによって買い手が付きやすくして、その後数年延命する
のはまだいいようにも思います。
「システム作り」は確かにそぐわないですね。
ちょっとイメージしてみたのは、書籍にある「建築マップ」です。
建築名所案内の感がありますが、取り上げ方は草の根的ですよね。
ビンテージジーンズがそうだったように、最初は問題意識を持つ人間・組織が草の根的に活動してもいいのではないかなどと考えます。
草の根の評価が流通市場の評価にある程度反映されるようになっていくという流れができればいいかも知れません。
いろいろ思考してみるものの、「ビンテージ住宅」の最大のネックは思うような「売り物」がなかなか出てこないことだと思っています。
それ専門にやれるような業者は出てきそうにありません。
中古住宅市場拡大のための本筋は住宅性能表示など、システム的に評価するインフラの整備によってなされるほうがいいでしょう。
ただ、株式市場で業績などファンダメンタルな評価だけで株価がきまるわけではないように、必ずしも定性的でない尺度も加わればバリエーションが広がり、市場が魅力的に見えてくると想像します。