週末というのにあいにくの雨。
まあ、これといって予定があったわけでもなく、せっかくだから雨を楽しむことにした。
すぐに思いつくのは苔だ。雨が降るとうれしそうに葉を広げるからだ。
コーヒーを淹れ、デッキテラス(実は縁側)に置いた椅子に陣取った。
そこから眺める苔はいきいきとしていてじつにすがすがしい。
しばらく堪能したあと、ふと見上げるとおもしろい風景に気づいた。
ガラス屋根に落ちる雨粒がおりなす波紋である。
池の中の魚はこのような風景を見ているのだろうかなどと想像した。
こういうものはランダムであるから面白い。
山小屋で雨だれを見て楽しんだのと同系列の面白さかもしれない。
貧乏性でおめでたい人間にとって、ちょっとうれしくなる発見だった。