家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

家を長持ちさせることの想定外の悩み

2006年07月03日 | 我が家のスペシャルな事情
我が家は築60年近い古屋部分を残していたりするわけで、できるだけ家を長く使いたいという気持ちが強い。そして、長く持たせることで価値を生み出したいとも思っている。それゆえ「長持させる家」を念頭に置く設計者と確かな技術をもつ施工者と家を建てた。
構想どおりにいけば、子供の世代は新たな住宅ローンを組まなくてすむはずである。

ただ、ここでちょっとした問題がある。
子供が家づくりという面白いイベントを経験できなくなる恐れがあることだ。
子供の人生は好きにさせるつもりとはいえ、私達夫婦がいなくなったタイミングでもかまわないので資産としての家(土地と家屋)は引き継いでいって欲しいと思っている。それは資産というよりは(想いのこめられた)遺産という位置づけに近いかもしれない。
私の意思を尊重してくれて、将来、家を譲渡されることを意識していると、家を建てる必然性は薄くなる。
それを、「家づくりの面白さは、家に余分なお金を使わなくていいことと相殺されるわけだからしょうがない」と私の子供は割り切れるだろうか。
実はそのことに自信は無い。

古屋は祖父が主導して建てた。解体した旧宅と山小屋は父が主導して建てた。新居は私が主導して建てた。家づくりを楽しんでいる家系といえなくもない。子供もきっと楽しみたいと思う時期がくるのではないだろうか。

<この件でとりとめもなく考えたこと>
・ 子供には引継ぎ時に大掛かりなリフォームをしてもらおうか。生活の変化に対応できるようスケルトンインフィルの考え方は導入してある。リフォームの面白さもあなどれないだろう。
・ 大きな地震などで古屋の寿命が縮まる可能性はある。その場合、古屋部分の建て直しを成人した子供たちに主導してもらう。(ただ、古屋はあと40年くらいはもってほしいと考えているので望ましいシナリオとはいえないが)
・ 父のように物置作りをやってもらう(「循環する古建具」コメント欄の「物置の街」の具現化か)
・ 二人の子供のうち、どちらかが大成功して金持ちになったら、そちらには思う存分家を建てさせ、そうじゃないほうの子供に家を譲渡するのはどうだろう。