言ってはいけないこと

お友達と会うと、大抵、他愛のないおしゃべりになるのですが、
最近は聞き役に回ることが多いです。

これは前から気付いていたことなのですが
うんうん、と相槌を打ちながら聞いていると、
話し手はどんどん心を開いて、
心の奥底にある本音を引き出して話してくれます。

私は、この本音に、その人の生き方のエッセンスが詰まっていると考えていて
とても興味を惹かれます。
その人が大事に包み隠していた、秘密の宝石を
そっと見せてもらったような気持ちになるんです。

ただ、どんなに親しい友人であっても、
価値観は完全には一致しないので、
反発を感じることも、ときどきあります。

最近、心がけているのは、そんなときでも、
「自分の価値観を差し挟まずに聞く」ことです。
その方が、相手も気持ちよく話せるし、
将来、カウンセリングを仕事にしたいなあと、ちょこっと考えているので
聞き方の技術は磨いておいた方がいいかもなと思ってのことです。

自分の価値観を差し挟んでコメントをして、
雰囲気が悪くなったことが、二回あります。

最初は、子供がいる友達が、中学受験について話していたときのこと。
「最近は少子化というけれど、
受験勉強は、私達のころより過熱していて、
かえって難しくなっているらしいよ。」
と言われたので、
「それは、塾業界が危機感を煽ってそう言っているだけだよ。
鵜呑みにしなくても大丈夫だよ。」
と、つい、言ってしまったら、
「さなぎが塾で相手している子供と、
うちの子が受ける学校のレベルは違うの。」
と、厳しいコメントを返され、
お互い、嫌～な気持ちになったことがありました。

もう一つは、今日。
妊娠を意気込む友人（過去の記事はこちら）が現在、不妊治療中なのですが、
治療の内容を、事細かに教えてくれます。
でも、「私の体は20代で、医者も太鼓判を押している（注：友人は40代）」
「不妊の原因は100％夫」と豪語して憚らない姿、
嫌だな・・・と感じながら聞いていました。

不妊治療の大変さを色々と愚痴るので、つい、
「素朴な疑問なんだけど・・・
そんなに子供、好きだったっけ？」
と言ってしまいました。

言ったとたん、彼女の機嫌が悪くなりました。
「そんなに子供好きじゃなくても、
みんな、不妊治療してるよ！！」
だそうです。
そうか？？

これ言っちゃうと、決定的な喧嘩になっちゃいそうだから言わないけど、
私は、彼女は、
親の期待と世間への見栄、
子供を持つ女友達への対抗心で
子供を作ろうとしてると、感じてるんだよね。

子供の教育と不妊治療、
これは、私の経験上、迂闊にコメントしない方が無難な
女の二大テーマです。

ついつい、言いたくなっちゃうんだけどね・・・。