山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

中川裕『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』がおもしろかった

2019-04-20 | のほほんのほんの本
中川裕『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』がおもしろかった
現在『町おこしの賦』という長編小説を執筆中です。その関係でアイヌに関する文献を読みあさっています。新刊、中川裕『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社新書)を早速買い求めました。マンガは読んだことがありませんが、挿絵がわりにマンガがページにちりばめられていました。本書はマンガを知らなくても、アイヌ文化を知る上では貴重な一冊でした。
山本藤光2019.04.20

059cut:野中郁次郎先生の取材

2019-04-20 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
059cut:野中郁次郎先生の取材
――Scene08:SSTプロジェクト折り返し
影野小枝 野中郁次郎先生が若い先生2人をお連れして、SSTの取材にいらっしゃいました。社長室には漆原さん以下SST事務局3人も同席しています。野中先生と社長は、懐かしそうに親しくお話をしています。
社長 では河野くん、SSTをご紹介してもらえるかい。
影野小枝 河野さん、汗びっしょりで説明を終えました。
野中先生 最初にマニュアルを放棄したのは、象徴的なできことだね。形式知からの決別をして、暗黙知に特化しようとの強い意思を感じ取ることができる。
影野小枝 河野さんたちは、野中先生のおっしゃる「形式知」「暗黙知」という言葉は初耳です。何度か登場している単語ですが、大切なポイントなので、筆者に説明していただきましょうか。
筆者「形式知」というのは文字や言葉になった知のことです。代表格としてはマニュアルやデータベースがあげられます。SSTはまず、これを廃棄したのです。「暗黙知」は文字や言葉に表しにくい知のことで、スキル、ノウハウ、名人芸が代表格といえます。SSTはこの名人芸の移植に特化した、プロジェクトなわけです。
野中先生 多くの企業はナレッジマネジメントと称して、成功例などを蓄積していますが、それを実践に移せるか否かが問題なのです。SSTは移転に時間のかかる「暗黙知」に着目した、稀有なプロジェクトです。23%アップのグラフを見ても、効果はじわじわと出てきていますね。これが「暗黙知」の特質なのです。
影野小枝 その後、野中先生は雑誌『プレジデント』に、SSTの記事を2回に渡って連載されました。タイトルだけご紹介しますね。
・「暗黙知の共有化で売る力を伸ばす・R製薬のSSTプロジェクト」
・「これが知の営業・成功のノウハウだ・R製薬のSSTプロジェクト」
岸本 この連載が出て以来、私は河野さんと磯貝さんへの、取材依頼に振り回されました。製薬会社はもちろん、有名な会社からも依頼がきました。SSTプロジェクトは、知らないうちに、暗黙知に特化した初めてのプロジェクトとして、世間に認知されはじめたのです。


宝船の帆

2019-04-20 | 知育タンスの引き出し
宝船の帆
宝船の帆には、ある架空の動物の名が書かれることがあります。――「日本語知識辞典」を読んでいたら、こんな問いかけがありました。わかりますか? ヒントは、人の悪夢を食べるといわれている動物です。

答えは「獏」です。獏は、鼻は象、目は犀、尾は牛、足は虎に似ているとされる想像上の動物です。その皮を敷いて寝ると邪気を遠ざけるといわれています。ネットで「宝船の帆」を検索しました。なるほど「福」や「寶」の字と混じって、「獏」の文字もありました。
山本藤光2019.04.20

350:祭壇での回想

2019-04-20 | 小説「町おこしの賦」
350:祭壇での回想
 焼香がはじまった。宮瀬昭子は、祭壇に深く頭を垂れた。そして胸のなかを去来するいくつもの思い出のなかの、一つをつまみ上げている。
――可穂ちゃんを、おれの子どもにさせてもらいたい。
 哲伸のプロポーズの言葉だった。昭子は、
――幸史郎さんと彩乃さんも、あなたの子どもにしてくれるのなら、その話に乗せてもらうわ
 と、答えた。
――昭子がお母さんになってくれるのなら、おれにはまったく異存はない。

 幸史郎が焼香に立った。彼はこんなことを遺影に向かって、心のなかで語りかけていた。
――おれと彩乃を子どもに迎えてくれて、ありがとうございます。親父の望みどおり、おれは家族を守り、標茶町の発展のために全力を尽くします。だから、おれがこれ以上ボケないように、どうか天国でおれを守ってください。親父、長い間ありがとうございます。

 彩乃が焼香に立った。彩乃はこんなことを、父に伝えた。
――お父さん、お疲れさまでした。もっともっと親孝行をすべきだった、と反省しています。お父さんの笑顔が、大好きでした。お父さんの代わりに、お母さんを大切にします。だから安らかにお眠りください。

 可穂が焼香に立った。
――お父さんの子どもになれて、幸せでした。高校新聞のときは、嫌な大人の一人でしたが、お父さんはやさしくて人情味のある最高の大人だったことを、一緒に生活するようになってから知りました。お母さんを大切にします。ご安心ください。

2カ国語がぺらぺら

2019-04-20 | 妙に知(明日)の日記
2カ国語がぺらぺら
タイからきている小学生の孫たちは、父親とはタイ語、母親とは日本語で会話をしています。この不思議な能力は、幼いころの環境にあるようです。学校ではタイ語の授業です。日本語の教科書も併行して学んでいます。頭の中はどんな構造になっているのでしょうか。アメリカ人と結婚した姪の子どもも、二カ国語を自由にこなしています。環境さえ整えれば、二カ国語が堪能な子どもは育成できるのでしょうね。
山本藤光2019.04.20