041cut:体験同行のはじまり
――Scene06:SSTの研修
影野小枝 大宮営業所に関根さんをリーダーとして、海老原さんと横瀬さんが体験同行に行っています。五十嵐所長との打ち合わせがはじまりました。
関根 あらかじめお願いしている、3名のMRは待機していますよね。これから面談をして、1週間のアクションプランを作成します。所長には同行が終了した時点で、MRのヒアリングをお願いします。同行して良かった点と悪かった点を、正直に聞き取ってください。
五十嵐 海老原くんと横瀬くんは元MRだったから、同行をした体験がないんだよね。どんなトレーニングをしてきたんだい?
横瀬 同行前の10分間面談のポイントでは、MRに本日の成果をいかに具体的に思い描かせるかが重要。強制はしませんが「朝書き日報」の威力を伝えるつもりです。同行時にやってはいけないことと、やるべきことは、このハンドブックの中にあります。MRに考えさせる、MRから聞き取るの基本テクニックは、ロープレでさんざんやってきました。
五十嵐 完璧じゃないの。ぼくもついていって、様子を見させてもらいたいくらいだ。
海老原 でもやっぱり初めての同行なので、不安です。
関根 MRの立場になってやるのだから、昨日までMRだったきみの方が、条件的には適している。
影野小枝 体験同行を終えた2人に感想を聞いてあります。
横瀬 ダメだなと思って、つい口をはさみたくなります。車に戻ってから、さっきの場面を再現してロープレを繰り返しました。
海老原 ドクターとすれ違っても、頭を下げるだけなんですね。名前を聞いても、知らないといいます。薬事審議会の先生を質問しても知りません。圧倒的に情報不足なので、情報の集め方を指導しました。これをやれとの命令はタブーになっているので、情報収集のメリットを理解させるのが大変でした。