お芝居のお話を。
ご覧になっておられない皆様のために、一言で説明すると、
40代前半の人気女優マーゴ(前田美波里)の元に、彼女の信奉者として潜り込んだイヴ(貴城けい)が、
いい人を演じながら、周りを味方につけ、
みんなが気付いた時には、マーゴを踏台にし、男達を利用し、
女優としての地位を得て、這い上がっていく、というお話。
この戯曲では、潜り込まれる側のマーゴから見た、物語になっています。
が。
まだ続く気分でいるときに、いきなり「終わり」を告げられる舞台でした。
どうしてそんな、尻切れトンボな気持ちにさせられるのか…
多分その要因は、演出やら構成やらにもあるんだけど、
登場人物たちの心理の拡散みたいなものを、観客が感じてしまうからじゃないかと思う。
破滅も希望も決着もなくて、
冒頭のシーンに続くキーも、今一つ見出だせないところで、
いきなりカーテンコールになっちゃうんだもの。
マーゴとイヴのバトルが、もう一悶着あるか、
イヴが脚本家を棄てる場面か…
確かに、棄てざるを得ない展開をにおわせてはあるけど、
観客の気持ちは、もう一押し欲しいところなんだよなぁ。
ほらここで言ってあるでしょ?
教科書の何ページめの何行めの一文ですよ?
…なんてことを観客に求めてるのでは?ということが、
他にもいくつかある、脚本というか、演出というか…。
一度言ったんだから、覚えとけよ?
上演時間には限界があるんだから、何度も同じことを言わないからな?
…なんてのは、推理小説なら正しい技法なのかもしれないけれど…。
何度も観劇すると、謎解きができる部分もあるそうで、
そういう意味で、2回は観なさいとお友達は薦めて下さったのですって。
観終わって、なるほど~と唸ったのでした。。。
マーゴとイヴが、直接に火花散らす真っ向対決をする、という場面が無いのも、
まだ何かあるのでは?と思わさせる一因かも。
最後、二人が擦れ違う、それだけでもいいんだよなぁ…
冒頭で、確かにこの戯曲のその後、みたいなシーンが展開し、
話はそこに至ることは、わかるんだけど、
わかるけど、即座に頭が繋がらないんだなぁ…
美波里さん。
マーゴという人物は、どういう人物なのかな、と考えた時に、
感覚人間で、天真爛漫、気分屋、感性でお芝居をするようなタイプの女優さんなのかな、と、
脚本…を読んだわけじゃないけど、字面的なことから、
そうなんじゃないかなと私は感じた。
美波里さんの演じられるマーゴだと、
私には、もっと器が大きく、…なんていうか、ヒステリックが似合わない感じがする、というのか。
「小娘」に振り回される感じに、説得力がない。
イヴの行動に嫌な予感を感じるのは、まずは女の勘みたいなところだろう。
それを感じた瞬間に、もっと無条件に、本能的に反応するだろう?と思うけれど、
美波里さんは、そこで一度は飲み込める度量がある。
…大人なのだ。
マーゴは、大人げないから、周りを振り回すし、
大人げないから、瑞々しい女優さんでもあるんだろう。
だけど、美波里さんは、大人げないふりをする、大人。
諸条件から、無理だろうけど、
イヴが美波里さんで、マーゴがかしちゃんの方が、もしかしたら私は好みかもな、と思ったのでした。
かしちゃん。
私の印象を、どこから、説明したらいいのかなぁ。
うまく伝わらなかったら、ごめんなさいなんだけど、
一言で言えば、かしちゃんに「魔性の女」感が、無い。
仮面の下にある、その手の女っ気みたいなものが、
ほんの目の端に漂う…仄かにかほる…みたいなところが、ない。
演出がまた、
猫被ってる場面では、そういう女を武器にするようなことすらも封じこませている、
ということを、お聞きしたんだけど、
そうだとしても、女の本能的な目の動き…みたいな、
狙うというより、つい隠し切れない色香みたいな種類なものが、漂う…とかはありそうな…いや、あっていいと思う。
けれど、そういう感じが無い。
さて、かしちゃんって、そういう役者さんだったのかな?と思うと、そうでもなくて、
男役さんの時は、むしろ、そういうお芝居をしてたんじゃなかったかなぁ…と思うのだ。
今は、
かしちゃんのお芝居の作り方が、彼女の中にある引き出しの問題で、違っているので、
そこに行き着けないでいるのかな、と思ったり、
かしちゃんの性格から来るみたいなもの…って、あくまでも私のイメージだけの姿なんだけど、
かしちゃんらしい潔癖さに似た部分っていうのかな…
甘えてるようで甘えない質みたいなものが、女を演じようとするが故に、表に出てくるのかな…
とか、
私はこの数日、勝手にごちゃごちゃといろいろ考えてみた。
私が考えて何がどうというのでもないんだけど、
私は、そういうことを考えるのが好きなので、考えちゃうだけです。
好きな相手だから、考えるのであって、
自分が何で、どんなところがどんなふうに好きなんだろう、ということが分かったりして、
そう、多分、何について正しい解析かというと、私自身の捉え方ということについての解析なんだなぁ…
ということにも、気がつきながら考えた。
…この、いささか脱線気味な私の思考回路を書き留めておこうと思うのですが、
今日のところはよくまとまらないので(いかにもそんな文章でしょ?苦笑)、
また明日に……。
つづく。
ご覧になっておられない皆様のために、一言で説明すると、
40代前半の人気女優マーゴ(前田美波里)の元に、彼女の信奉者として潜り込んだイヴ(貴城けい)が、
いい人を演じながら、周りを味方につけ、
みんなが気付いた時には、マーゴを踏台にし、男達を利用し、
女優としての地位を得て、這い上がっていく、というお話。
この戯曲では、潜り込まれる側のマーゴから見た、物語になっています。
が。
まだ続く気分でいるときに、いきなり「終わり」を告げられる舞台でした。
どうしてそんな、尻切れトンボな気持ちにさせられるのか…
多分その要因は、演出やら構成やらにもあるんだけど、
登場人物たちの心理の拡散みたいなものを、観客が感じてしまうからじゃないかと思う。
破滅も希望も決着もなくて、
冒頭のシーンに続くキーも、今一つ見出だせないところで、
いきなりカーテンコールになっちゃうんだもの。
マーゴとイヴのバトルが、もう一悶着あるか、
イヴが脚本家を棄てる場面か…
確かに、棄てざるを得ない展開をにおわせてはあるけど、
観客の気持ちは、もう一押し欲しいところなんだよなぁ。
ほらここで言ってあるでしょ?
教科書の何ページめの何行めの一文ですよ?
…なんてことを観客に求めてるのでは?ということが、
他にもいくつかある、脚本というか、演出というか…。
一度言ったんだから、覚えとけよ?
上演時間には限界があるんだから、何度も同じことを言わないからな?
…なんてのは、推理小説なら正しい技法なのかもしれないけれど…。
何度も観劇すると、謎解きができる部分もあるそうで、
そういう意味で、2回は観なさいとお友達は薦めて下さったのですって。
観終わって、なるほど~と唸ったのでした。。。
マーゴとイヴが、直接に火花散らす真っ向対決をする、という場面が無いのも、
まだ何かあるのでは?と思わさせる一因かも。
最後、二人が擦れ違う、それだけでもいいんだよなぁ…
冒頭で、確かにこの戯曲のその後、みたいなシーンが展開し、
話はそこに至ることは、わかるんだけど、
わかるけど、即座に頭が繋がらないんだなぁ…
美波里さん。
マーゴという人物は、どういう人物なのかな、と考えた時に、
感覚人間で、天真爛漫、気分屋、感性でお芝居をするようなタイプの女優さんなのかな、と、
脚本…を読んだわけじゃないけど、字面的なことから、
そうなんじゃないかなと私は感じた。
美波里さんの演じられるマーゴだと、
私には、もっと器が大きく、…なんていうか、ヒステリックが似合わない感じがする、というのか。
「小娘」に振り回される感じに、説得力がない。
イヴの行動に嫌な予感を感じるのは、まずは女の勘みたいなところだろう。
それを感じた瞬間に、もっと無条件に、本能的に反応するだろう?と思うけれど、
美波里さんは、そこで一度は飲み込める度量がある。
…大人なのだ。
マーゴは、大人げないから、周りを振り回すし、
大人げないから、瑞々しい女優さんでもあるんだろう。
だけど、美波里さんは、大人げないふりをする、大人。
諸条件から、無理だろうけど、
イヴが美波里さんで、マーゴがかしちゃんの方が、もしかしたら私は好みかもな、と思ったのでした。
かしちゃん。
私の印象を、どこから、説明したらいいのかなぁ。
うまく伝わらなかったら、ごめんなさいなんだけど、
一言で言えば、かしちゃんに「魔性の女」感が、無い。
仮面の下にある、その手の女っ気みたいなものが、
ほんの目の端に漂う…仄かにかほる…みたいなところが、ない。
演出がまた、
猫被ってる場面では、そういう女を武器にするようなことすらも封じこませている、
ということを、お聞きしたんだけど、
そうだとしても、女の本能的な目の動き…みたいな、
狙うというより、つい隠し切れない色香みたいな種類なものが、漂う…とかはありそうな…いや、あっていいと思う。
けれど、そういう感じが無い。
さて、かしちゃんって、そういう役者さんだったのかな?と思うと、そうでもなくて、
男役さんの時は、むしろ、そういうお芝居をしてたんじゃなかったかなぁ…と思うのだ。
今は、
かしちゃんのお芝居の作り方が、彼女の中にある引き出しの問題で、違っているので、
そこに行き着けないでいるのかな、と思ったり、
かしちゃんの性格から来るみたいなもの…って、あくまでも私のイメージだけの姿なんだけど、
かしちゃんらしい潔癖さに似た部分っていうのかな…
甘えてるようで甘えない質みたいなものが、女を演じようとするが故に、表に出てくるのかな…
とか、
私はこの数日、勝手にごちゃごちゃといろいろ考えてみた。
私が考えて何がどうというのでもないんだけど、
私は、そういうことを考えるのが好きなので、考えちゃうだけです。
好きな相手だから、考えるのであって、
自分が何で、どんなところがどんなふうに好きなんだろう、ということが分かったりして、
そう、多分、何について正しい解析かというと、私自身の捉え方ということについての解析なんだなぁ…
ということにも、気がつきながら考えた。
…この、いささか脱線気味な私の思考回路を書き留めておこうと思うのですが、
今日のところはよくまとまらないので(いかにもそんな文章でしょ?苦笑)、
また明日に……。
つづく。