はなうたまじりにひとりごと

私視線で、観て聴いて♪素直に気ままに我儘に。主に宝塚の舞台のこと、その他諸々?についてお喋りを。

'01仏旅記~波ニモマケズ

2008-03-13 12:46:38 | フランス旅行記
当時のアルバムを見ると、
船が出航したばかりの写真は、何枚もあります。
風を受け、気持ち良さそうな私たち。
うきうきのテンションの高さが窺えます。

実際、はじめは、
AUちゃんは、携帯電話で、お家に電話したりしていました。
とっても優雅な、クルージングのスタートって感じだった。

船が進むと、向かって右側に、島が見えて来ました(写真)。
橋で繋がっている島、レ島だ!!

レ島と言えば、
三銃士たちは、あそこでサイコロ遊びをしたりしてたんだよね。
だったら、私たちもしなければなるまい。
…なんでしなくちゃいけないか?……まぁ、冷静に考えたらそうなんだけど、
彼らがしたから、私もしたいのだ。

できるかどうかは別として、
サイコロと一緒に写真に写りたいと思った私、
雑貨屋でみつけたサイコロを、わざわざ日本から持って行っていました。
なんて余計な荷物!(笑)
暇があったら、遊べるし…とも思ってたんだが、
読んでいただけば分かるように、
私たちにそんなゆとりがある旅ではありませんでした(大笑)。

仕方がないから、
心の中でサイコロをふりながら、レ島を見つめ、写真を撮影したりしておりました。
ああ、平和。素敵クルージング。

と……
思っていられたのは、この辺りまでだったんじゃないかと思う。
段々と船が揺れ始めたのです。

しかも、船もなかなかのスピードでした。
私の持つ遊覧船のイメージとは、ゆっくりと景色を見せながら、
湾内を巡る…といった種類のものですが、
この船と来たら、目的地を目指して一直線!といった風情。
…確かに、もう、周囲には見るべき島も、何も無かったとは思うけど。

そして、船は揺れる。
揺れたら、酔ってしまったのではないかと、
心配して下さる優しい方がいらっしゃるかもしれませんね。
ご安心下さい。
酔っている余裕は、全く無かったのです。
…というか、酔うとか酔わないとかいう発想すら、
あの時の私たちには浮かばなかった…。

とにかく、大きく波立つ海原を、絶好調にスピードを上げる、船。
ザッパーン、ザッパーンと船は、波の形のまま、
ものすごい落差で上がったり、下がったり、していました。
甲板に、波が、うち上がって来ました。

…うち上がる?そんな可愛いもんじゃないぞ?
とにかく、椅子にいたら、ずぶ濡れになるから、
私たちは、操舵室の後ろの救命胴衣が入った箱の上に避難しました。
そこだと、上手いこと、前にある部屋が、波を遮ってくれるからです。
つまり、甲板の前の部分に、操舵室がくっついているような構造だったの。

私たちは、進行方向に背を向けて、
箱の上に身を寄せあって座りました。
箱の把手か何かをギュッと掴んで…。

掴んでいないと、今にも海に放り出されそうでした。
もう、カメラを構えてる余裕なんか、全くありませんよ。
その箱の上でだって、海水はじゃんじゃん浴びました。

私は幸い、ウインドブレーカーのような物を着ていましたが、
濡れに濡れて、寒くなって来るし、
背負っていたリュックがかなり防水性が高かったからよかったものの、
そうでなかったら、カメラも浸水しただろうと思う。

操舵室の屋根の上から、
海水がじゃぶんっじゃぶんっと降って来る。
そして、船は前後に揺れる。

客室に降りることは考えなかったのかって?
どうだったんだろう??
…多分、その前に、
船から投げ出されずに、水浸しで滑る甲板を歩くことは不可能だと思ったんじゃないかな。
それはそれで、結構愉快だったし。

私たちは、この状況に際し、
即座に連想したものがありました。
さぁ、それはなんだったでしょう。
とある、宝塚の演目ですよ?(笑)

ヒント
時は2001年。
私とPちゃんは、さえこファンです。
そして、船、揺れる…と言えば…?