はなうたまじりにひとりごと

私視線で、観て聴いて♪素直に気ままに我儘に。主に宝塚の舞台のこと、その他諸々?についてお喋りを。

'01仏旅記~ラ・ロシェルへ

2008-03-11 12:04:58 | フランス旅行記
TGVに乗って、ラ・ロシェルに向かう。
3時間程度の旅です。

座席が向かい合う、コンパートメント。
空いた座席に、全く誰も来ないこともあったと思いますが、
この時ほど、一緒に乗り合わせた方達の印象が、強かったこともありません。

1等車の座席が広いことは、ご紹介したんじゃないかと思いますが、
乗って来たのは、かなり…横幅のあるおじさんでした。
そして、おじさんは一人ではなかったのです。

彼には、小さな同行者がいました。
茶色い犬…ちっちゃいマルチーズ。

フランスでは、普通に客車に犬が乗ります。
リードに引かれて…その辺りの床に、お行儀よく座ります。
わんこさんたちは、近くに他の犬が居ても、決して騒いだりしないのです。
どうやって、あんなに見事に躾けるんだろう。

おじさんの小さなマルチーズは、
おじさんと並んで、1つの座席を分け合いました。
おじさんの体型をしても、わんこちゃんが座れるスペースがある!
それだけ座席がゆったりと出来てるという訳ですね。

電車が動き出すと、マルチーズちゃんは、
くんくんと鳴き始めました。
そして、ずっとプルプル震えているのです。

おじさんが、顔を寄せて、何やら話し掛けてあげたりするのですが、
おじさんの身体に顔を埋めるようにして、プルプルプルプル。
マルチーズちゃんは、電車が怖いのです。

あまりの微笑ましさに、私たちは、笑っていましたが、
このわんこちゃんは、おじさんが眠ってしまっても震え続けて、
ついに、ラ・ロシェルに着くまでずっと震えていたのでした。

可哀想に…。
途中で慣れたりしないんだなぁ…なんて思いながら、TGVを降りました。
降りて、駅のホームを歩きながら、ふと目を横に向けると、
さっきのおじさんも…そして、マルチーズちゃんも、改札に向かって歩いているところでした。

しかも!!
マルチーズちゃんの、まぁ、偉そうなこと!(笑)
なんと、おじさんの前を、胸を張って堂々と、
小さな身体で、おじさんを引っ張る勢いで歩いているのです。

さっきまで、情けない声をあげながら、震えていたくせに、
おじさんがTGVに乗っている間、私が用心棒でした!
と言わんばかりなの。
私が、おじさんをお守りしました、って顔に書いてある。

思わず、指差して笑ったら、
おじさんも私たちの顔を見て、にっと笑って下さいました。
…言葉のない会話(笑)。


ラ・ロシェルとは、
パリの南西方向にあたる、海辺の街です。
ガイドブックにも2ページくらいしか載っていなかったかと思いますが、
「三銃士」にとっては、ラ・ロシェルを抜きに語れない、重要スポットです。

世界史の教科書にも、出て来たんじゃないかと、遠い記憶にあります。
…私の気のせいじゃなかったらね。

ラ・ロシェルの戦いとは、
枢機卿リシュリューが、城壁の中の清教徒たちを包囲して、制圧に成功するという、
プロテスタントの勢力を押さえこんだ、歴史的出来事でした。
(いいのか?こんな、ざっくりした説明で)

三銃士とダルタニャンも、
戦争に参加するための「支度」を整えるのに、苦労しながら、金を集め…
或いは、苦労しながら、金を貢がせ(笑)、
ラ・ロシェルに行軍して来るのです。

私の野望としては、
ガイドブックに出ていた、海に囲まれた城塞を見に行く船に乗りたい!
ということと、
三銃士に出てきた島、レ島へ行きたい!
ということがありました。

宿に荷物を置いたら、さぁ出発。
写真は、ラ・ロシェルの港ですが…
さて、どうなりますやら?