「人を助けるためには、まず、自分が幸せであること」
私はずっと、そう思ってきたし、そう言ってきた。
他人と自分がバラバラな存在だと思っていると、それはとても自己中心的に響くと思うけど。
でも、他人と自分はつながっていることを本気で信じていると、
それは、とても、理に適った常識になる。
自分が幸せならば、自分とつながっている他の人たちも幸せになるのだから、
ひたすらそれだけを考えていればいい。
「自分の幸せ」ったって、こんなときに、湯水のように電気を使うことで、誰も幸せになれないでしょ・・
罪悪感や不安から何かを自粛するとかじゃなしに、
五感をできる限り喜ばせて、自分らしく本領発揮すること。
節電や募金をする傍らで、私は、私ができることはそれだって思ってきたの。
そして、ここに来て、
同じ思いの人も多いと思うけど、
私は、自分がずっと幸せだったことに気づかされた。
生活の中の、
今まで、当たり前に思っていたことのひとつひとつが、
実は、かけがえのないほど、尊いことだった。
かたときも、幸せじゃなかったことなんてないんだ。
そして、それは、この非常事態の中にもあったよ。
夜、街の静寂の中、小さな灯りで本を読む幸せ。
家族が一カ所に集まって過ごす幸せ。
何もしないことを楽しむ幸せ。
被災地で困難な状況にある人たちは、
菩薩の役割を果たしているんだと思うよ。
彼らは「かわいそうな人たち」なんかじゃない。
自らは、闇の中にいながら、光を発してくれている。
蓮の花が、泥の中にあって、ひたすら高貴な白を見せてくれるのと同じ。
私たちが助けているんじゃなくて、
彼らが私たちを助けている。
ふたつはひとつになって、もう境界線が分からないようになっている。
ハートサポートサロン「フォルテネージュ」