超特急旅行 ~厳島神社社殿

2008-12-17 23:57:00 | 鉄道紀行&乗り物


 厳島神社社殿の天井に映る水の戯れ。水面を反射した光が梁と天井を揺らす。終わりのない一瞬の芸術を眺めていると、時間が経つのも大勢の観光客がいることも忘れてしまう。厳島神社の凄いところは、台風や高波などで社殿が破壊されることを前提に造られていることかもしれない。壊れたら建て直し、また壊れたら建て直す・・・現在の本殿は、1571年に毛利元就が改築したものだ。時代を超え、今日まで1400年受け継がれてきた。「歴史」の息吹を肌に直接感じることほど、気分が高揚することはないような気がする。


(左)本殿へは左の入口から廻廊を渡って参拝します。床の底板が濡れるくらい潮が満ちており、水上宮の美しさを堪能できました。光と影のコントラストが非常に強いため、Dレンジオプティマイザーが大活躍、見た目に近い写真が撮れました。本当はただただ見ていたいけど、写真が1枚もないのも寂しいし・・・専属カメラマンが必要?
(右)同じ場所から本殿&平舞台側を撮影、廻廊に吊るされたたくさんの灯籠もアクセントになっています。寝殿造の本殿を正面から見るなら、観光舟に乗るか、引き潮のときが狙い目でしょう。宮島は見どころが多いので、1日いても飽きません。


(右上)社殿を結ぶ廻廊。幅4m長さ約275mあります。床板の間には目通しというすきまがあって、高潮の際に押し上がってくる水圧を床上に逃がす重要な役割りと、海水と雨水を海に流す排水口としての役割りを担っています。
(左中)廻廊左手「鏡の池」。海面に映り込む景色によって、厳島神社は様々な表情を見せてくれます。ここではかなり透明感が高く、だから「鏡の池」と呼ばれているのでしょう。
(右下)神様のいる本殿付近では間接光の割合が強くなるため、青味が強くなりました。本殿には、宗像三女神=市杵島姫(いちきしまひめ)湍津姫(たぎつひめ)田心姫(たごりひめ)が祭られています。


(左)本殿側の廻廊から平舞台&高舞台と大鳥居を眺めました(広角レンズで遠近感が強調されています。実際は、もっと近くに見える)
(右)平舞台からこれまで通って来た回廊を振り返ると・・・(平舞台&高舞台は記念撮影会場と化していたので、写真はありません)。


 反橋。重要な祭事があると、勅使がこの橋を渡って社内に入ったことから「勅使橋」とも呼ばれています。二番目の写真は望遠レンズで圧縮されていますが、思わず渡りたくなる橋ですね~♪


 西廻廊側にある「能舞台」。重要文化財に数えられている五大能舞台の一つですが、舞台が海上にあるのはここだけ。1568年から演じられ、1680年に右写真の橋掛とその奥の能楽屋ができ、現在に至っています。通常床下に置かれる共鳴用の甕が置けないので、舞台の床を一枚の板にして足拍子の響きを良くする工夫がされています。春の桃花祭神能が有名!


 最後にもう一度大鳥居を・・・。高さ16mは奈良の大仏とほぼ同じで、重量は何と60トン! 樹齢500~600年のクスノキを柱に用いています。現在の鳥居は8代目で、柱となるクスノキを探し出すまで20年もかかったそうです。この大鳥居、柱を地中に埋めるとかではなく、自重(確かに60トンもあるわけだけど)だけで建っているって、知ってました? 


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