記事が中途半端になってすみません。さてさて、親鳥の背中に乗っていたヒナのうち、おそらく先に孵化した2羽だと思いますが、ヒナ鳥2羽が泳ぎ出しました。しきりに声をあげてエサをねだっていますが、そのうち親鳥を真似て水中に潜り始めました。さすがに餌は取れませんが、潜水自体は親鳥と遜色ないくらい見事で、上へ下へとに水中を泳ぎ回る姿に驚きの声が上がりました。
(左)しきりに鳴いてエサををねだります。
(右)シンクロナイズ・ド・スイミング in 井の頭水生物館。小魚たちと一緒に泳ぐ。
食欲旺盛なヒナたちにせがまれ、親鳥2羽は砂の中に隠れているミルワームを得意の潜水で、あっという間に口ばしにくわえてきて、ヒナに与えました。
巣の上のヒナたちにも給餌します。先に生まれたヒナたちは、生後8日間ほどで、小魚(モツゴ)も丸呑みするようになったそうです。この日は、親鳥がヒナたちを背中に乗せたまま泳いだり潜ったりする光景は観察できませんでしたが、4羽も背中に乗せていると、手足がはみだしてしまい、明らかに定員オーバーだとか・・・。
しばらくすると、親鳥の1羽は巣へ戻り、もう1羽はマイホームの補強工事を再開し始めました。泳いでいたヒナ2羽も巣へ戻り、親鳥の羽根の中へもぐりこみました。生まれたばかりのヒナを外敵や厳しい自然環境から守るため、背中に乗せて子育てをするカイツブリ。暖かい親鳥の背中は、究極の羽根布団かもしれません。
水槽にはもう1羽スターがいます。幼鳥のときに保護されたヤマセミです。渓流に棲み、水中の小魚や昆虫を捕えます。カワセミの仲間では最も大きく、体長40センチ近くまで大きくなります(ハトと同じくらいの大きさ)。
この姿、どこかで見たことがありませんか? そうです、80円切手でお馴染みの鳥が、この「ヤマセミ」だったんですね。なるほど・・・。
そのせいでしょうか、宮沢賢治の『やまなし』では、サワガニの目線で、「天井に白い泡が立って、青びかりのするまるでぎらぎらした鉄砲玉のようなものが飛びこんで」きて、「魚の白い腹がぎらっと光っ」たかと思うと、もうそこに魚の姿はなく、「光の黄金(きん)の網はゆらゆらゆれ、泡はつぶつぶ流れました」という具合に、川底に置かれたハイスピードカメラが捕えた映像を目の当たりにしているかのように、狩りをするカワセミの姿が描かれていますが、自分の頭の中では、このシーンは今日こうして確認するまで、ヤマセミの姿に置きかえられていました。
これは蛇足だけど、普通切手の50円(メジロ)と80円(ヤマセミ)は、絵柄を一新した50円(オシドリ)切手と80円(キジバト)切手が発売されていて、旧切手は在庫がなくなり次第販売終了になるそうです。
その昔、殆どの男の子は切手少年(少し前の筋肉マン消しゴムとか、ポケモンカードなどと一緒)だったのですが、普通切手に注目する男子は皆無でした。ところが、普通切手の世界も奥が深く? 日本だけでも1円から1000円まで22種+5種(慶事用)の普通切手が販売されていました(そのうち鳥類が12種と一番多い)。以前に発売されていたものも入れれば、かなりの数になる筈・・・。
それでですね、50円&80円以外の普通切手も、在庫の状態を見ながら随時変更してゆくということなので、「なくなる前に揃えておこうかなあ~」なんて、またもや!昔の血がたぎり始めた?
カイツブリの親子を眺めていたら、水面に水しぶきがあがりました。この水槽でヤマセミが餌を取るところを見たのは実は初めてです。カイツブリに気を取られていたこともあり、ダイブには全く気がつきませんでした。ヤマセミにはお気に入りの手すりがあって、水槽に顔がくっつくぐらい近づいて真上を見上げると、見つかることがあるので、是非ともお試しください。手すりに止まっていれば、水中に飛びこむ瞬間も観察できるかもしれません。
分園では、オシドリたちもベビーラッシュを迎えています。とても可愛いので、分園にもお立ち寄りください。そうそう、熱帯鳥温室前の池で孵化したカルガモのヒナたちは無事に育ち、まだ体は小さいものの普通のカルガモに成長していました(小さい頃はあんなに可愛かったのに・・・)。
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