国立天文台三鷹キャンパス ~近くにあった秘密基地(その2)

2008-08-15 02:18:00 | 日常&時間の旅





 この素晴らしいドームは、1924年に建設された「ゴーチェ子午環」です。
 天体観測の重要な仕事の一つに、子午儀&子午環による位置測定があります。「子午儀&子午環」とは、天体の正確な位置を求めたり、天文地図を作ったり、暦や標準時刻を決めるために使われていた「特殊望遠鏡」で、ニワトリさんの頭ではそれ以上の説明はできません。「かつて、グリニッジ天文台の子午環で世界時間と経度が決められていた」という説明を受けて、「だから、〈グリニッジ標準時〉と言っていたんだ」と、我点を打つのが関の山・・・。
 ここ三鷹キャンパスには、歴代使われていた子午儀&子午環が幾つも残されています。自分の全く知らない「不思議な世界」が、こんな近所にあったなんて・・・


                   

 1925年に建てられた「レプソルド子午儀室」。惑星や小惑星の赤経観測を行っていた。建築学的には柱に注目。建物内部は子午儀資料館になっていて、中央に見えるのがレプソルド子午儀。




                   

 外観も素敵だけど、内部に収められた「ゴーチェ子午環」(口径20cm)を見るや、自分が初期の「宮崎アニメ」の絵の中に入り込んような、そんな気持ちになった。三方を木に囲まれたドームは、遠くから見ると秘密基地みたいで雰囲気たっぷり。


                   

 ゴーチェ子午環の近く、森を切り開いて作ったのだろうか、アルミ色に輝く半円形のドームが、1982年に建設された自動光電子午環だ。人の目の代りに「光電マイクロメータ」という「光の目」を用いることで、位置測定の精度を飛躍的に向上させた。1回の測定で、12等級までの星や銀河の位置を正確に(0.1秒の精度・・・と言われてもよくわからない)測ることができる。ゴーチェ子午環が宮崎アニメなら、こちらは『未知との遭遇』のデビルズタワーの麓に造られた基地みたい!


 

                   

 東京の真ん中に、こんな空が広い場所があったとは・・・まわりには人家もなく、かなりの暗闇が期待できそう。それこそ、『未知との遭遇』みたいにUFOがいつ降りてきて不思議はない?
 右写真の真ん中左に小さく写っている白い小屋が地上基準点です。望遠鏡から南北80mの位置にあり、ここから自動光電子午環の基準となる光を発していました。
 午後5時近いのに日差しは強烈で、草むらを歩いていると、次々とバッタが飛び出してきました。国立天文台三鷹キャンパスでは、月に2回、50cm反射望遠鏡による観測会が行われていて、事前の申し込みで誰でも参加することができるそうです。来月あたり、申し込んでみようかな?
 この付近には、かつて本物の基地があって、痕跡を辿ることができるのですが、もう時間がありません。再度出かけることにして、帰宅の途につきました。野川を遡って「真姿の池」で給水、約50分後には自宅に到着しました。二の腕と鼻の頭がヒリヒリします。帽子をかぶっていたけど、それなりに日焼けしたみたい・・・。


 というわけで、交通費 0円、昼食費 0円、入場料 0円(井の頭自然文化園は年間パスポートを持っている)と、財布に優しい=ご近所の旅だったのですが、はな子のところで、かき氷とカルピスソーダ(計400円)を飲食し、ツシマヤマネコ(MY)バッグ&手ぬぐい(もう1種類、柄がある。保護活動費も含めて計2200円)を購入したので、いつもよりお金を使っている?
 14日は体力回復に努め、今日から出かけるつもりだけど、旅の支度はしていないし、どこに行こうか全く決まっていません。いったい、どうなることやら・・・。

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