青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

大阪名物店じまい商法

2009-03-09 | ぶらり散歩

大阪人は、オモロイものと安いものが大好き。そこに目をつけて大当たりしたのが、大阪名物「店じまい商法」です。

どんな商法かと言えば、店の前にでかでかと「店じまい」の看板を掲げておくだけ。その看板を目にした客は、「店じまいゆうことは、在庫処分するハズやな。安く買えそうや!」と、つい思い込んで、衝動買いしてしまうという寸法だ。

ところが、「ええもんが安う買えた」とホクホク顔で帰った客が、後日その店の前を通ると、相変わらず「店じまい」の看板がかかっている。「おや?」と思いつつも客は、「今度こそ、ホンマに閉店や」と勘違いして、またまた買ってしまう。ところがその後も「閉店」の看板が。「店じまい」と言いつつ、ずっと商売を続けているのだ。

その時、怒りもしないのが大阪人。「オモロイこと言うなあ」と感心し、「あいつにも教えたろ」という評判が口こみで広がっていく。大阪だからこそ成功した商法だと言えよう。このユニークな商法を最初に考えだしたのは、靴の小売店だそうです。

僕は小学校の高学年の時、電気製品の「和光電気」でこの商売に引っかかり、「今やったら安いで。壊れそうなものを買っといた方が得や!」と、家で自慢げに語り、親父に笑われながらこの説明を受けたのです。買ったものは何と1本100円のカセットテープ!1度録音して、次に聴いたら最後もう2度と聞けず、終いにはカセットテープレコーダーのヘッドが「ボン!」という音と共に破損。とんでもなく高くつきました。