しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <敬愛されたモルデカイ>

2021-03-08 | エステル記

「実に、ユダヤ人モルデカイはクセルクセス王の次の位にあって、ユダヤ人にとっては大いなる者であり、多くの同胞たちに敬愛された。彼は自分の民の幸福を求め、自分の全民族に平和を語る者であった。」(エステル記10:3新改訳)

エステルとモルデカイが活躍していた頃、すでに聖地へ帰還したユダヤ人たちによってエルサレム神殿は再建され、細々とではあったが礼拝が行われていた。とはいえ現地人の反発ははげしく、ユダヤ人たちの生活は平和ではなかったと思われる。一方、ペルシャに残ったユダヤ人たちもハマンの事件に見られるように、いつ民族の敵によって攻撃されるかわからない状況下で生きていたことがわかる。だが私たちはその中においても、大いなる神の支配が着実に働いていることをエステル記において確認することができる。▼モルデカイから十数年後、学者にして祭司のエズラが同胞を率いて聖地に帰還し、ユダヤ人共同体の信仰復興に大きな貢献をしたことがエズラ記に記されている。エステルやモルデカイの働きが背後にあったからこそだと思う。