しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <良心が麻痺し>

2022-04-16 | Ⅰテモテ

「しかし、御霊が明らかに言われるように、後の時代になると、ある人たちは惑わす霊と悪霊の教えとに心を奪われ、信仰から離れるようになります。それは、良心が麻痺した、偽りを語る者たちの偽善によるものです。」(Ⅰテモテ4:1、2新改訳)

キリストの再臨が近い終末の時代になると、平気で偽りを語り、偽善の道を歩む人々によって多くの人たちがだまされ、悪霊の教えに影響されて正しい福音から離れるようになる、とパウロは述べる。▼今ぐらい、この預言に当てはまる時代は、かつて一度もなかったと思う。数えきれない人々の良心がマヒし、社会的地位の高い人、尊敬されるべき職業に就いている人でも、平気で恥ずべき罪を犯し、人生を台無しにしている。この現象は人間の心理や気質だけでは説明がつかない。御霊が言われるように、その背後には悪魔とその手下である悪霊たちのそそのかしがあることはあきらかだ。神が人間に祝福のしるしとしてお与えになった結婚や食物まで否定し、禁欲的行為が大した信仰の行為であるかのごとくおしえる異端的キリスト教まで現れている。▼使徒が愛弟子テモテに勧めるように、私たちは心をたしかにし、聖書を健全に信じる道からそれないよう歩んで行かなければならない。

昔、出エジプトしたイスラエルは荒野にいたとき、モアブ民族による誘惑を受けた(民数記25章)。すなわちモアブの女性たちが偶像祭にイスラエル人を招き、巧妙に計画された誘惑のワナにかけたのである。その背後にはにせ預言者バラムがいた。▼彼は神からイスラエル民族を呪うことをきびしく禁じられたが、モアブ王が呈示した莫大な報酬に目がくらみ、奸計を編み出した。つまり、選民を直接呪うことはしなかったが、自発的に罪を犯すよう仕向けたのだ。淫欲に満ちた偶像祭に誘い出し、イスラエルが自分の意志で罪を犯すならバラムのせいではない。彼はこう考えたのだろう、綿密な計画を立案準備すべくモアブ王に知恵を授け、イスラエル人を誘わせたのである。▼その結果イスラエル人の多くの男子がそれにのり、罪を犯し、神にのろわれるものと(みずからの意志で)なった。バラムはほくそ笑んだにちがいない、してやったり、これで金銀がたっぷりふところに入ると。これはエデンの園で悪魔がエバを誘い、罪を犯させたことと本質的に同じである。この問題はキリストの御再臨まで教会にも続いていることを忘れてはならない。「けれども、あなたには少しばかり責めるべきことがある。あなたのところに、バラムの教えを頑なに守る者たちがいる。バラムはバラクに教えて、偶像に献げたいけにえをイスラエルの子らが食べ、淫らなことを行うように、彼らの前につまずきを置かせた。」(黙示録2:14同、ペルガモン教会に対する御霊の警告)