漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 470

2024-07-29 04:07:47 | 貫之集

撫子

ながけくに いろをそめつつ はるもあきも しらでのみさく とこなつのはな

長けくに 色をそめつつ 春も秋も 知らでのみ咲く 常夏の花

 

撫子

長い間に色を染めてきて、春も秋も知らない常夏の花が咲いている。

 

 撫子の別名「常夏」から、春も秋も知らずに咲くと発想しての詠歌ですね。実際には品種にもよって4~11月にかけて花をつけるようですが、盛りは8~9月というところのようです。