漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 466

2024-07-25 05:36:02 | 貫之集

山吹

うつるかげ ありとおもへば みなそこの ものとぞみまし やまぶきのはな

うつる影 ありと思へば 水底の ものとぞ見まし 山吹の花

 

山吹

水に映る姿があるということは、水底に山吹の花が咲いていると見ることもできようか。

 

 第二句は、「ありとおもはずは」となっている写本もあるようです。「影が映っていると思わなければ、水底に咲いていると見ることもできる」となるので、意味としてはそちらの方がスムースなように思います。