漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

27-2 合格率は 12.6 %

2016-01-29 23:04:16 | 本試験

 漢検協会のHPに、27-2 の合格率が発表されていました。1級は、

 受検者数 1,320人  合格者数 166人  合格率 12.6%

という結果でした。前回 27-1 が 10.6% でしたから、やはり大幅に易しかったということですね。さらに遡っても、最近ではずば抜けて易しかった 25-2 の 18.3% 以来の数字です。

 一方で準1級は、受検者 4,381人 合格者 394人 で合格率 9.0% と、前回の 14.8% から大幅に難化。以前、このブログで、各回の合格率に大幅に振れがあるのは検定試験としていかがなものかという批判的な記事を書きましたが、協会さんは依然として、合格率を一定の範囲におさめようという気は余りないようです。(苦笑)

 1級に関しては、26年度が難しすぎた(3回の合格率は 7.2→6.1→9.5)と、今年度は上方修正を図っているのかな??


 ・・・などという、終わった試験の合格率の推移などにとらわらず、どんな問題が来てもきっちり 160点 取れる力を付けるということしか、私たち受検者にできることはないのですけれど。



 27-3 に向けた最後の1週間。新しい問題に手を出すのではなく、これまでの学習をしっかりおさらいして、「取れるはずだった問題を落とさない」ことに注力されることをお勧めします。私もそういう勉強を重ねて試験本番に臨みます。

 皆さん、頑張りましょう!

1000日

2016-01-13 20:37:25 | 雑記
 いつもたくさんの皆さんのご来訪、ありがとうございます。

 管理者用画面の表示によると、拙ブログを開設して、昨日でちょうど1,000日になったとのこと。その間、訪れてくださった方が延べ 99,900人。平均して、毎日毎日100人もの方々がご来訪くださったことになります。本当に驚くべき数で、読んでくださっている皆さんには、感謝の言葉しかありません。ありがとうございます。

 始めから通読すれば1級合格の力がつくというような体系だったブログでもなく、その時々の発見や感じたことを好き勝手に綴っているだけですけれど、そんなブログにご来訪くださる皆さんが、私自身の学習継続のモチベーションになっています。今後は少しでも皆さんのお役に立てることを願いつつ、ブログも自身の学習も続けていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



凜太郎

「真・四字熟語」 (笑)

2016-01-11 08:37:25 | 四字熟語
 きょうは 「真・四字熟語」 のお話し。「真・四字熟語」 というのは私の造語です(笑)。何かと言うと、四字熟語はもちろん漢字で四文字ですが、読みもひらがなで四文字の熟語のこと。単なる遊び心ですが、皆さんはいくつ思い浮かびますでしょうか? 「漢検 四字熟語辞典」初版には、6つ載っています。


【紆余委蛇】  (「漢検 四字熟語辞典」初版 P.99  1級配当)
読み : うよいだ
意味 : 山や林などがうねうねと屈曲しながら長く続くさま。
 【委蛇】 は「四字熟語辞典」では「いだ」ですが、「漢検 漢字辞典」では見出しの読みは「いい」。「『いだ』とも読む」との記載はありますが、本来は「いい」と読むようです。【蛇】 の「い」との音読みも、表外読みとして掲載があります。「河は イイ を以て故に能く遠し。」なんて故事成語もありますね。


【有耶無耶】  (P.99  準1級配当)
読み : うやむや
意味 : あるのかないのかわからないこと。また、いいかげんなこと。


【有漏無漏】  (P.99  準1級配当)
読み : うろむろ
意味 : 煩悩のある者と煩悩のない者のこと。
 【漏】 とは、人の迷いが生じる六つの根元である「目・耳・鼻・舌・身・意」から漏れ出るものの意で、煩悩のこと。


【狐仮虎威】  (P.202  準1級配当)
読み : こかこい
意味 : 権力のあるものをかさにきて、自分勝手に振る舞うことのたとえ。
 四字熟語としては見なれない(?)ですが、「虎の威を仮る狐」ですね。


【是耶非耶】  (P.288  準1級配当)
読み : ぜかひか
意味 : 善悪の判断に迷うこと。


【是是非非】  (P.291  準1級配当)
読み : ぜぜひひ
意味 : 客観的・公平に物事を判断すること。



 ひらがなでも四文字となると、さすがに数は少ないですね。「四字熟語辞典」掲載の上記以外にもまだあるでしょうか。こんなのがあるよ、という方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。



 27-3 まであと4週間。仕上げの時期に入りますね。今回、私の個人的なテーマは基礎固め。過去問を含め、自分にとっての既往問題をきっちり正答することを目標に取り組んで来ましたが、さてどうなりますか。初合格を目指される皆さんのご健闘を祈りつつ、私ももうひと頑張りです。 ^^

1級配当以外の四字熟語

2016-01-03 09:28:13 | 四字熟語
 「1級配当四字熟語を網羅することが、漢検1級合格への近道」というのが私のかねてからの主張です。これを物にすれば、本試験の「(五)四字熟語」の設問で30点満点中28~30点の得点が期待できる上に、(一)(二)(九)(十)でも、1級四字熟語の知識で正解できる問題は数多く、全体では50点近くを確保できるのがその理由です。

 一方で、(五)では1級配当以外の四字熟語もぽつりぽつりと出題されています。私は、漢検1級初合格のためとの観点では、こうした問題は捨てて良い(誤答でやむなし)と考えていますが、それでも過去問に出たものが再出題された場合は、やはり押さえておきたいところ。 「過去問を落とさない」というのは、「1級配当四字熟語を網羅する」こと以前の、合格のための基本中の基本ですからね。

 というわけで、今日は平成15年度以降の過去問から、1級配当以外のもの(下位級配当とされているもの及び「漢検 四字熟語辞典」に記載がないもの)を拾ってみました。どうぞチャレンジしてみてください。



<問題>

1  とうまちくい
2  ほうとうこうめん
3  たいきんせきぎょく
4  だんしょうしゅぎ
5  とせつだこう

6  きんせいぎょくしん
7  ひじちょうもく
8  やろうじだい
9  しゃさいとりょう
10  かんりとうえき

11  だんがんこくし
12  すんぜんしゃくま
13  そうこほうし
14  ぶぶんろうほう
15  うんきんせいふう

16  なんかくらんすい
17  さていゆうけつ
18  しゅうこうしゃくきん
19  かそうさいり
20  はつぼくりんり

21  たくらくしつろ
22  ひっきゅうろうだん



<解答>

1  【稲麻竹葦】   (「漢検 四字熟語辞典」P.362  15-1で出題  準1級配当)
 たくさんあることのたとえ。多くの人や物が群がって入り乱れるさま。
2  【蓬頭垢面】   (P.434 16-2 準1級配当)
 身だしなみが悪く、むさくるしいさま。
3  【堆金積玉】   (P.317 17-2 準1級配当)
 非常に多くの富を集めること。
4  【断章取義】   (P.326 19-1・25-2 5級配当)
 抜き出して用いること。
5  【斗折蛇行】   (P.368 19-2 2級配当)
 川や道などがくねくねと折れ曲がるさま。

6  【金声玉振】   (P.166 19-3 4級配当)
 才知と仁徳を調和よく備えていること。偉大な人物として大成すること。
7  【飛耳長目】   (P.398 20-2 5級配当)
 広く情報を収集し、物事を深く鋭く判断すること。
8  【夜郎自大】   (P.455 21-1 4級配当)
 自分の力量も知らず、偉そうな顔をしているたとえ。
9  【車載斗量】   (P.242 22-2・27-1 3級配当)
 人や物の数や量が多くてはかりきれないことのたとえ。
10  【冠履倒易】   (P.141 23-1 2級配当)
 上下の順序が乱れること。

11  【弾丸黒子】   (P.325 24-1 4級配当)
 きわめて狭い土地のたとえ。
 「漢検 四字熟語辞典」には、【弾丸黒痣】 も載っています(こちらは1級配当)。本試験の標準解答は 【黒子】 の方だけになっていましたが、【黒痣】 と書いてももちろん正解でしょう。
12  【寸善尺魔】   (P.280 24-2 3級配当)
 世の中にはよいことが少なくて悪いことが多いたとえ。
13  【桑弧蓬矢】   (P.307 25-1 準1級配当)
 男子が志を立てること。
14  【舞文弄法】   (P.420 25-3 準1級配当)
 法を都合の良いように解釈すること。
15  【運斤成風】   (P.100 26-1 3級配当)
 人間離れしたすばらしい技術のこと。

16  【南郭濫吹】   (P.372 26-3 3級配当)
 無能な者が才能があるように見せかけて、よい地位を占めること。
17  【左提右挈】   (19-3)
 左にひっさげ、右にたずさえる。手を取り合って助け合うこと。
 ここからの6問は「漢検 四字熟語辞典」に記載のないものですが、この 【左提右挈】 は「漢検 漢字辞典」には見出し語として載っています。(初版 P.537/第二版 P.542)
18  【衆口鑠金】   (25-3)
 事実でないことでも多くの人が言うと、いつのまにか真実のようになってしまうたとえ。多くの人の言葉やうわさは、硬い金をも溶かしてしまうほどの力がある意。
 こちらは、 【衆口金を鑠かす】 という故事成語の形で「辞典」に記載があります(688/694)。また 22-1 では、「衆口は金を かす」 の形で、(一)の訓読み問題として出題されていました。なので、過去問を深く研究していた人には、四字熟語としては知らなくても正解できた問題ではありました。しかし、なかなかそこまでは・・・(苦笑)
19  【禍棗災梨】   (26-2)
 無用の本を刊行すること。
 比較的メジャーな熟語のようですが、何故か「漢検 漢字辞典」にも「漢検 四字熟語辞典」にも記載がありません。
20  【潑墨淋漓】   (26-2)
 筆に十分墨を含ませて、雲や煙の趣などを奔放に勢いよく画くさま。

21  【拓落失路】   (26-3)
 十分な地位を得られず、出世の道が絶たれること。
 こちらも、「漢検 漢字辞典」には記載されている熟語です(994/1001)。
22  【必求壟断】   (27-1)
 利益を自分だけのものにすること。



あけましておめでとうございます

2016-01-01 10:44:07 | 雑記



新年あけましておめでとうございます


 新しい年を、地元の神社(船橋大神宮)への初詣からスタートしました。明るくなってからゆっくりとお参りするのも良いですが、白い息を吐きながら夜中に詣でるのもやはり風情があります。もう3時近かったのですが、かなり大きな神社なので人も車もまだまだたくさんでした。近隣の方ばかりではないでしょうけれど、地域のパワーみたいなものを感じられて、私の好きな空間の一つです。 ^^


 さてさて、2016年はどんな年になりますやら。気が向かれました折には、拙ブログにもどうぞ足をお運びください。よろしくお願いいたします。 m(_ _)m