漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 469

2024-07-28 05:51:07 | 貫之集

時鳥

あけくるる つきひあれども ほととぎす なくこゑにこそ なつはきにけれ

明け暮るる 月日あれども 時鳥 鳴く声にこそ 夏はきにけれ

 

時鳥

明けては暮れる月日はあるけれども、時鳥の鳴く声にこそ、夏が来たことを実感できるものであるよ。

 

 最後の「けれ」は詠嘆の助動詞「けり」の已然形。それまで気付かずにいたことに、初めて気付いた気持ちを表しています。