漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 464

2024-07-23 05:08:33 | 貫之集

桜の花

さくらばな をるときにしも なくなれば うぐひすのねも くれやしぬらむ

桜花 折るときにしも 鳴くなれば 鶯の音も 暮れやしぬらむ

 

桜の花

桜の花を折ろうとしたまさにそのときに鶯が鳴いたならば、その鶯の声もきっと暮れ時になっているのであろう。

 

 晩春に向けて鶯の声も暮れるという発想は 428 にもありましたね。

 

ゆくはるの たそかれどきに なりぬれば うぐひすのねも くれぬべらなり

行く春の たそかれ時に なりぬれば 鶯の音も 暮れぬべらなり