漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 461

2024-07-20 05:19:40 | 貫之集

子の日

かへるさは くらくなるとも はるののの みゆるかぎりは ゆかむとぞおもふ

帰るさは 暗くなるとも 春の野の 見ゆるかぎりは 行かむとぞ思ふ

 

子の日

帰り道は暗くなろうとも、春の野の見える限りの遠くまで行こうと思う。

 

 果てしないかと思われるほどの広大な野に、子の日にでかけた情景ですね。「子の日(ねのび)」は、正月初子の日に、野に出て小松を引き、若葉を摘んで宴を設けた行事のこと。貫之集ではたびたび登場しますね。