漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

自分用PCを更新

2017-08-30 07:50:30 | 雑記


 7年ぶりに自宅のマシンを交換しました。私にとってPCは、漢字(に限りませんが)学習の上でも不可欠のツール。自分用のPCを持つようになって25年になりますが、マシンはこれで5台目ですから、結構物持ちが良いかもしれません。新マシンとも長いお付き合いができると良いのですけれど。

 本試験まであと46日。来週からは仕事の密度も高まって行きますし、10月に入ると大学院の後期授業も始まりますので、できるだけ前倒しで準備を進めたいところです・・・なんて言ってて、その通りにできたことなどないんですけどね  (^^;

「ちょろぎ」と「ぎぼうし」

2017-08-21 22:01:18 | 熟字訓・当て字
 漢字の学習で、私が極力そうしたいと思っていることの一つに、「何もしない日を作らない」ということがあります。実際に一日も欠かさず、というわけにはなかなかいかないのですが、それに近い学習ができたときは、本試験にも落ち着いて臨めますし、結果も伴っていることが多いように思います。単に学習した内容を忘れづらいというだけでなく、本試験中の集中力や、記憶の底から絞り出す粘りといったことにも影響がある実感があります。

 とはいえ、やはり平日はなかなか時間を割くのが難しいですし、割けたとしても週末に比べればごく短時間になりますので、いきおい読み問題のおさらいが中心になります。そんな中、きょうもまた間違えた【玉環菜】。記憶に定着しない熟字訓の筆頭格で、いつも「ちょろぎ」か「ぎぼうし」かわからなくなります。この二つの熟字訓、これ以外も結構紛らわしいように感じますが、正しく読み分けられますか?


1. 【紫萼】   (「漢検 漢字辞典」初版 P.614/第二版 P.619)

2. 【擬宝珠】   (287/291)

3. 【甘露子】   (219/223)

4. 【玉環菜】   (350/352)

5. 【草石蚕】   (928/935)

6. 【玉簪花】   (349/351)



「ちょろぎ」はシソ科の多年草で、3・4・5
「ぎぼうし」はユリ科の多年草で、1・2・6 (「ぎぼし」とも読みます。)


 いずれも、「辞典」の巻末索引掲載語ですから、しっかり覚えておきたいですね。


 29-2 まであと55日。受検するみなさん、頑張っていきましょう!





ろくろく

2017-08-20 10:11:49 | 雑記
<同音意義語の書き取り>

1. 私はまだみんなの前で ロクロク 口が利けなかった。(『知られざる漱石』小宮豐隆)

2. 車馬の声が ロクロク として聞える。(『浮雲』二葉亭四迷)



1. 【碌碌】  (「漢検 漢字辞典」初版 P.1607/第二版 P.1623)
(1) 能力がなく、役に立たないようす。
(2) 十分に。碌に。打ち消しの語を伴う。
 問題文では(2)の意味ですね。【陸陸】とも書きます。

2. 【轆轆】  (1607/1623)
(1) 車が音を立てて走る響き。
(2) 馬のいななく声。
 問題文ではどちらの意味とも取れそうですが、素直に読めば(2)でしょうか。なお、原文ではおどり字を使って 【轆々】 と表記されているようです。漢検本試験では、もちろんどちらで書いてもOKですね。


 29-1 の文章題書き取りで 【轆轤】 が出題され、正解はしたものの確認のために改めて「辞典」の 【轆】 の項を引いたときに 【轆轆】 が目に留まって、自作問題集に追加しました。

 私は相も変わらず、未だに「辞典」を最初から最後まで通読するということをしていないために、「読む」ではなく「引く」という普通の使い方の中でこうした語を「発見」することになります。自分にとっての新しい語と出会い、それをきっかけに実際の用例を探し、その原典にあたるなどしている時間が、漢字の学習をする中で個人的には一番楽しいです。

【大貉小貉】

2017-08-16 09:15:22 | 演習問題
 1年前の 28-1 から、本試験の四字熟語意味問題の出題形式が変わったのはご存知の通りで、形式が変わっただけでなく、出題傾向としても、これまで本試験で出題されたことのなかった新出の熟語が多く出題されるようになりました。(実際、6月の 29-1 でも、意味問題の正解となった5つの熟語(【渾崙呑棗】【孔翊絶書】【鳳凰銜書】【巫雲蜀雨】【封豕長蛇】)は、すべて新出でした。)

 新出と言っても、「漢検 四字熟語辞典」に一級配当として記載された熟語がこれからも出題の基本でしょうから、一級四字熟語を未出題のものも含めて網羅しておけば何も問題はありません。とは言え、良く考えてみると、従来の出題形式であればまず出題されることはなかったであろうと思われる熟語、例えば本記事のタイトルにあげた 【大貉小貉】 なども、28-1 以降の新しい形式であれば、出題される可能性が十分にあるなということに、最近気づきました。


(従来の、書き問題と意味問題が同じ四字熟語を対象として問われる形式の場合、【大貉小貉】 のように、事実上問題の中に正解が書かれてしまうことになる熟語は、まず出題されることはなかったと思われますが、新形式では、意味問題は書き問題とは別の熟語で問われるようになりましたから、こうした熟語も意味問題では十分に出題対象になりうる、ということです。)


 ということで、そんな熟語を拾って問題形式にしてみました。少しですが、やってみてください。



<問題>

 次の1~9の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の語群から選び、その下線部分だけの読みをひらがなで記せ。

1. 道理にそむいた手段で得た財貨は、道理にそむいた方法で出て行くということ。
2. 文化程度の低い野蛮人のような為政者のこと。
3. 多くの花がついた枝。
4. まことにおそれかしこまる。
5. 自己の戒めのためのものを身につけること。

6. 悪事を人に教えること。
7. 悪い為政者。
8. 世の成り行きに応じて進退すること。
9. 身近にあるものを、わざわざ他に求めるおろかさ。

(語群)
大桀小桀  佩韋佩弦  悖入悖出  大貉小貉  濯纓濯足  騎驢覓驢
誠惶誠恐  千朶万朶  誨淫誨盗




<解答>

1. はいしゅつ  2. しょうばく  3. ばんだ  4. せいこう  5. はいい
6. かいいん  7. たいけつ  8. たくえい  9. べきろ


(【大桀小桀】と【大貉小貉】を異なる意味の熟語として区別する必要は実際はないのではないかと思いますが、上記では、「漢検 四字熟語辞典」の記載をそのまま引用しました。)



 いかがだったでしょうか。これらの熟語、四字熟語の書き問題として出題されることはこれからもないだろうと思いますが、読みと意味はしっかりおさえておきたいですね。




恒例行事

2017-08-07 00:33:00 | 雑記



 少しタイミングが遅くなりましたが、本試験問題をもう一度すべて解答用紙に解答する、といういつものことをしました。なんとなく慣習としてやっていることで、特別な意味合いなどはないのですが、これをやると「さて次に向けて」というふうに、気持ちが切り替わる気がします。

 今年度は、第2回の実施がいつもの年より2週間ばかり早いですね。年3回の本試験がほぼ等間隔になる感じなので、個人的には歓迎したいと思います。受けるの受けないのとぐずぐず言うのも止めて、すでに申し込みも済ませていますので、6月に大苦戦した轍を踏まないよう、しっかり準備を進めていきたいところです。