LPレコードが約300枚(一部は組)あった。納戸に入れていたが、手狭になったので、処分することにした。中古レコード店に持って行って、タダ同然で引き取られるのも嫌なので、少しずつゴミで出そうと思っていた。
そんなある日、家人が新聞で中古レコード店の広告を見つけた。「電話してみてもいいか」と言うので、了解した。電話したら、「料金着払いの宅急便で送ってくれれば、すぐに値段を出す」とのことだったそうだ。梱包するのが面倒だと思っていたら、家人が手際よくやってくれた。
宅急便で送ったその晩、家人と「いくらくらいになるだろう?」と推測しあった。ロックやジャズの希少盤ならともかく、わたしのレコードは全部クラシックで、しかもほとんどの音源はCD化されている。たぶん無価値だろう。しかも中古レコード店は6箱分の宅急便代を負担している。では、いくらか。
中古品は、買う場合はともかく、売る場合は‘一山いくら’だろう。わたしは2,000円~3,000円かと思った。たとえ1,000円だとしても送ってもらおうと思った。家人は「そんなの辞退しなさいよ」と言った。わたしが「800円とかだったら辞退するけど、1,000円だったら送ってもらう」と言うと、「あんたはケチね」と言われた。
翌日、中古レコード店から電話が入った。「先ほど着きました。さっそく見せてもらいました。きれいなんですけど、全部、帯がないんです。帯がないと、当店での売値は1枚300円くらいです。なので、全部で17,000円になりますが、いかがでしょうか。」
17,000円! わたしは驚いて「分かりました」と答えた。電話を切ってから、家人に「17,000円だって!」と言うと、家人は「ふうーん。もう少し出たかもね」と言った。ハッとした。交渉下手はわたしの持って生まれた性質。もう直らない。
17,000円は翌日振り込まれた。さて、この17,000円をどうするか。家人からは「CDを買うんじゃないでしょうね」と言われた。CDもたまってきたので、顰蹙を買っているのだ。わたしは2,000円~3,000円だったらワインでも買おうと思っていたが、17,000円では見当もつかない。
なお、レコードは、1枚だけよけておいた。わたしが中学生のとき、亡き父から買ってもらったベートーヴェンの「第九」のレコード(アンセルメ指揮スイス・ロマンド管)。秋葉原の中古レコード店の店頭にあったもの。今回それだけは処分できなかった。
そんなある日、家人が新聞で中古レコード店の広告を見つけた。「電話してみてもいいか」と言うので、了解した。電話したら、「料金着払いの宅急便で送ってくれれば、すぐに値段を出す」とのことだったそうだ。梱包するのが面倒だと思っていたら、家人が手際よくやってくれた。
宅急便で送ったその晩、家人と「いくらくらいになるだろう?」と推測しあった。ロックやジャズの希少盤ならともかく、わたしのレコードは全部クラシックで、しかもほとんどの音源はCD化されている。たぶん無価値だろう。しかも中古レコード店は6箱分の宅急便代を負担している。では、いくらか。
中古品は、買う場合はともかく、売る場合は‘一山いくら’だろう。わたしは2,000円~3,000円かと思った。たとえ1,000円だとしても送ってもらおうと思った。家人は「そんなの辞退しなさいよ」と言った。わたしが「800円とかだったら辞退するけど、1,000円だったら送ってもらう」と言うと、「あんたはケチね」と言われた。
翌日、中古レコード店から電話が入った。「先ほど着きました。さっそく見せてもらいました。きれいなんですけど、全部、帯がないんです。帯がないと、当店での売値は1枚300円くらいです。なので、全部で17,000円になりますが、いかがでしょうか。」
17,000円! わたしは驚いて「分かりました」と答えた。電話を切ってから、家人に「17,000円だって!」と言うと、家人は「ふうーん。もう少し出たかもね」と言った。ハッとした。交渉下手はわたしの持って生まれた性質。もう直らない。
17,000円は翌日振り込まれた。さて、この17,000円をどうするか。家人からは「CDを買うんじゃないでしょうね」と言われた。CDもたまってきたので、顰蹙を買っているのだ。わたしは2,000円~3,000円だったらワインでも買おうと思っていたが、17,000円では見当もつかない。
なお、レコードは、1枚だけよけておいた。わたしが中学生のとき、亡き父から買ってもらったベートーヴェンの「第九」のレコード(アンセルメ指揮スイス・ロマンド管)。秋葉原の中古レコード店の店頭にあったもの。今回それだけは処分できなかった。