Enoの音楽日記

オペラ、コンサートを中心に、日々の感想を記します。

開聞岳登山旅行

2009年04月28日 | 身辺雑記
 鹿児島県の薩摩半島の南端にある開聞岳。海に面した三角錐の山容にひかれて、私もいつかは登ってみたいと思っていましたが、週末に思いきって行ってきました。

 土曜日は、鹿児島空港に到着してから、JRのローカル線で指宿温泉へ。空港からの直行バスもありましたが、ローカル線で行きたい気分でした。
 ホテルにチェックインしてから、名物の砂むし温泉へ。満ち潮前だったので、砂浜の温泉のほうに入ることができました(係りの人の話ですと、もう少したつと満ち潮になって、「全天候型」に案内するそうです)。波の音をききながら、砂の下でじっとしていると、背中がじっくり暖まってきて、野趣満点でした。

 その日の夜は、たまたま、ホテルのロビーで地元の「山川ツマベニ少年太鼓」の演奏がありました。10人あまりの少年少女による和太鼓のアンサンブルで、子供とは思えない迫力です。身体の芯から湧き出るリズムの反復は、大人の私たちも酔わせるものでした。司会のかたの話によると、平成14年の全国大会で優勝し、昨年も特別賞を受賞したとのこと。この日はいつもより編成を縮小しているそうですが、それでもさすがの演奏でした。

 日曜日は開聞岳の登山。標高922メートルの低山ですが、ほとんど海抜ゼロメートルから登り始めるので、標高差はけっこうあります。最初はゆっくりした樹林の登りが続きますが、途中からゴロゴロした岩場になり、頂上付近では東シナ海の雄大な展望がひらけます。白い波の打ち寄せる海岸線の美しかったこと。

 下山後、ホテルに戻って露天風呂に。ホテルは崖の上にあるので、露天風呂からは海が一望のもとです。さっぱりして部屋に戻ると、夕食を待ちきれずに、薩摩焼酎の水割りをチビチビと。窓から吹き込んでくる南国の風と、波の音の静けさは、もう最高の気分です。

 月曜日は、空港へ向かう途中で、知覧の特攻平和会館に寄りました。無数の若者たちの写真と父母にあてた手紙や遺書が展示されています。出撃前の屈託のない明るい笑顔、笑顔、笑顔。その中のひとりの遺書は――

  あんまり緑が美しい
  今日これから
  死にに行く事すら
  忘れてしまいそうだ。
  真っ青な空
  ぽかんと浮ぶ白い雲
  6月の知覧は
  もうセミの声がして
  夏を思わせる。

 今回の旅は、思いがけず盛り沢山になりました。

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