後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔28〕 BS朝日「黒柳徹子のコドモノクニ」は未知のことを発見できる番組ですね。

2015年05月20日 | テレビ・ラジオ・新聞
 現在、BS朝日開局15周年記念ということで「黒柳徹子のコドモノクニ」が放送されています。毎週水曜日、午後10時からの1時間番組です。『コドモノクニ』は戦前に出された雑誌なので、私が知らないことも多くて、おもしろく毎回見ています。
 番組のサイトに次のような〔番組概要〕が出ていました。

黒柳徹子がBS民放初のレギュラー番組に挑戦!
藤田嗣治、竹久夢二、野口雨情、北原白秋…
大正から昭和にかけて愛された絵雑誌『コドモノクニ』を
つくった芸術家たちの人生をたどり、未来へ伝えたいメッセージをひもとく。
藤田嗣治、東山魁夷、竹久夢二、野口雨情、北原白秋、西條八十、中山晋平…。
絵画、詩、童謡…さまざまなジャンルで子どもたちのために本気になった大人たちの思いとは? 
黒柳徹子が今、未来へ続くメッセージを届ける。
現代の芸術家・著名人が『コドモノクニ』からインスピレーションを得て生み出す新作にも注目!

 まだ見ていない人のために、18回目までのメニューも紹介しましょう。

⑴片岡鶴太郎が巡るサトウハチローの世界
僕は不良少年だった…
童謡詩人が母に捧げた愛の詩
⑵児童文学者・村岡花子の命を懸けた物語
『赤毛のアン』 誕生の秘密
⑶奇跡のコラボ!村岡花子と中原淳一
発掘秘話!美智子さまとの出逢い…
⑷美智子さまが愛した童話作家・新美南吉
名作『でんでんむしのかなしみ』誕生秘話
⑸美智子さまが愛した詩人 まど・みちお
名作『ぞうさん』"幻の楽譜"を発見!
⑹日本画の巨匠・東山魁夷 
若き日に描いた童画の世界
⑺風景画の天才・東山魁夷
川端康成との交流秘話
⑻夏目漱石が絶賛した漫画家
コミック漫画の草分け・岡本一平
⑼芸術は爆発だ!岡本太郎 「太陽の塔」に込めたメッセージ
⑽子どもの心を見つめ続けた
絵本作家・いわさきちひろ
⑾子どもたちに夢を!
"童画の父"武井武雄
⑿伝説の絵雑誌を創った
編集者・鷹見久太郎
⒀竹下景子が巡る大正ロマン!
美人画の天才・竹久夢二
⒁竹下景子が巡る感動の旅!
名作童謡の作曲家・中山晋平
⒂安田祥子が巡る!
北原白秋 童謡の世界
⒃安田祥子が巡る!山田耕筰
「からたちの花」の秘密
⒄よみがえった幻の童謡詩人・金子みすゞ
⒅戦後70年特別企画
倍賞千恵子が読む、哀しみの戦争絵本!
⒆戦後70年特別企画
「原爆の図」を描いた女流画家・丸木俊!
⒇大正モダニズムを描いた画家・岡本帰一
㉑いわさきちひろが愛した童画家・初山滋
㉒加藤登紀子が巡る
日本のアンデルセン・小川未明
㉓加藤登紀子が巡る童謡詩人・野口雨情の世界
㉔やくみつる感激!躍動する動物たちの世界
「シャボン玉」「赤い靴」…

 『コドモノクニ』は1922年(大正11年)1月に創刊、1944年(昭和19年)に23巻3号をもって休刊されるまで通算287冊発行されました。
 「既に発行されていた各雑誌でそれぞれ専属的に活動していた画家たちを集め、個性豊かな童画を載せることにより、芸術的な絵雑誌として高い評価を得た。大判・多色刷で、創刊期の大正モダニズムを背景とした芸術性、デザイン性を重視した作りは子供向けという範疇を超えて新たな芸術総合雑誌ともいえるものであった。」(ウィキペディア「コドモノクニ」より) 

 番組で紹介された詩などを調べてみたらおもしろいことがわかりました。現在私たちが知っている作者名と異なる表記にびっくりしました。明らかな誤植もあり興味深かったですね。(国立国会図書館国際子ども図書館のサイトによる)

   風
       ニイミ・南吉(ママ)

風は煙を
とつてゆく
ふとい汽船の煙筒から

風は口笛
とつてゆく
後かんぱんの水夫から

風は帽子を
とつてゆく
ブリツヂの上の船長から

風は旗をば
とつてゆく
尖つてたかいマストから
*10巻10号(1930年9月1日)

  竹とんぼ
       金子みす(ママ)

キリリ、キリリ、竹とんぼ、
あがれ、あがれ、竹とんぼ。

二階の屋根より まだ高く、
お寺の松より まだ高く、
桂木山より まだ高く、

私のこさへた 竹とんぼ、
私のかはりに、あアがれ。

キリリ、キリリ、竹とんぼ、
あがれ、あがれ、竹とんぼ。

お山の煙より まだ高く、
雲雀の唄より まだ高く、
かすんだ空より まだ高く。

けれども、きつと忘れずに、
ここの小みちへ かアへれ。
 *15巻7号(1936年6月1日)


  雨ふれば
        まど・みちを(ママ)

雨ふれば
お勝手も
雨の匂してゐる。
濡れた葱など
青くおいてある。

雨ふれば
障子の中、
母さんやさしい。
縫物される針
すいすいと光る。

雨ふれば
通りのもの音、
ぬれてゐる。
時をり
ことり などする。
  *13巻14号(1934年12月1日)

最新の画像もっと見る