中野笑理子のブログ

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日にちという薬

2018年05月08日 | 日記
ずいぶん前に足に靴ずれというか水ぶくれが出来た。
ジンジンするような痛みと、中の水を出して皮をめくりたい衝動を我慢していたら、痛みはすぐになくなったけれど水はなかなかひかず、足の裏を見るたびに我慢の子だった。
何日たったのかもわからない今日、気がつくと破れて下から新しい皮膚が出ていた。
新しい皮膚は指で触れても痛くなく、古い皮膚はちょっと引っ張っると、その部分だけがツルンと取れた。
前に無理に水を出してめくった時は、新しい皮膚は歩くたびに飛び上がるほど痛かった。
その轍を踏むまいと我慢した甲斐があったとホッとしながら、時間とともに自然治癒できる体というものはうまく出来ているんだな、としみじみ思いました。
いまだに痛い右腕も、毎日言いたいけれど言えないあれこれも、ささくれた気持ちなんかも、時間とともにきっと治って行くのでしょう。

悲しみには終わりがある、と本で読んだことがあります。
大切な人や最愛のペットを亡くしたり、失恋の心の痛手も時間とともに変化していく。
笑うことも食欲も、生きる気力さえなくすほどの悲しみも、生きて生活しているうちにお腹は空き、笑える日が来ることは今までの経験でわかるけれど、心の傷は大丈夫だと思っていても何かの拍子に涙が止まらなくなってしまったりすることがあるので油断はできない。
それでも生きていたら、それ以上の悲しみも心から笑える日もまたやって来る。
そんなことを繰り返しているうちに、心と体のなだめ方も少しずつ身につけていくのかもしれません。
時間というものは残酷な面もあるけれど優しい部分もあるのだな、と思った夜でありました。