思うがままに

Step by Step

北海道旅行 4日目

2006-10-08 | ぶらっと

眠りながらも窓を叩く雨とゴーゴーと窓を揺らす風音が聞こえた
今朝も起床が早かった
カーテンを開け外を眺めた
重く立ち込めた雲と雨が今日も私を憂鬱にさせた

とりあえず、早朝ドライブへ
昨日行くはずだった美幌峠をめざした
この屈斜路プリンスからは片道20~30分ほどの行程である
ドロドロの車を玄関まで回し妻を乗っけていざ出発!
でも、気分的にはそんなに元気じゃない

CDが聴けない車のイージーリスニングは専らFMかAM放送
しばらく走っていた時、ニュースが飛び込んだ
『石北峠・・・三国峠・・・通行止め』
「えっ!!何!!」
今日は三国峠越えで層雲峡への予定だ
まあ、天候が多少回復すれば何とかなるよ・・・と楽観的に構えていた

美幌峠への道路は一面落ち葉と枝が散乱していた
パトロールがその枝を片付けていた
そんな折、フロントガラスに枝が飛んできてドスンと音を立てた
ビックリ!車体はなんともないようでホッとした
美幌峠へどんどん登って行った
最悪!見事なまでの景色
峠のパーキングへ
ここから展望台への遊歩道があったが、降りしきる雨に歩く気も起こらない

仕方なく宿へ戻って朝食を取った
大きな窓側のテーブルにつき美味しい朝食
池を泳ぐ白鳥を見てた時、ふと窓ガラスに鳥の流れた糞を2筋発見!
急に食事がまずくなってしまった
私は給仕を呼びつけ「こんな所に鳥の糞がありますよ! オープンする前にちゃんと気をつけてください!食事がまずくなります」と小言を言った
給仕は「えっ!どこですか?」と糞に気付かない模様
「これが見えませんか?」とのんきな給仕に向かって指をさして教えてあげた
・・・・・
妻が「あそこに鳥がへばりついて死んでる!」と言い出した
池側を背にした私の席からはその鳥が見えなかった
「うそっー?」と笑って済ませたが「ほんとやもん!」と妻は言葉を繰り返した
昨夜の嵐で鳥が窓にぶつかったんだろうか? 真剣な様子の妻の言葉が本当かとも思った
「あとで見てみるよ」と私は言った
しばらくして、席を立とうとした私に責任者のような人が謝りに来た
私は「ここに座った人が、私と同じ思いになるのもなんですから、今のうちに綺麗にしてあげてください」と話した
ふと、妻が言った「窓にへばりついた鳥」を見てみて思わず笑ってしまった
「あれ、飾りのシールやんかぁー」
「あっそうやったん??」
大きな窓ガラスにその鳥がアクセントとして貼られていた
確かにぱっと見たら鳥が窓にぶつかってへばりついているようにも見える!
(鳥の糞と昨日からの嵐がなければそんな発想なんて浮かばなかったのかも知れない)
窓ガラスの『鳥の糞』と昨夜の嵐で『窓にぶつかりへばりついた鳥の死骸(妄想)』
面白い想い出が残ったものだ

さあ出発!
だけど、このまま足寄経由で三国峠をめざしても良いものなのか?
不安に感じつつも何とかなるさ…の心境で車を走らせた
途中寄るはずの「双湖台」「双岳台」を素通りし、阿寒湖もそのまま通過し「オンネトー」をめざした
綺麗な湖が出迎えてくれることはなく、どんよりとした空を映した湖面と霧の掛かった雌阿寒岳が見えた

全くついてない!
この場所も楽しみにしていたのに・・・・

次は道の駅あしょろ銀河ホール21へ向かった
自衛隊の車がやたら多かった 峠の復旧工事にでも行くのだろうか?
道沿いの足寄川は濁流と化し今にも溢れんばかりの勢いで流れていた
よほどの雨が降ったに違いない
しばらく走ったら、いつの間にか雨が止んだ
このまま回復してくれるのだろうか?

松山千春の故郷である足寄は、かねてから妻が行きたいと言っていた所だ
私は彼のファンではないが、嫌いなアーティストでもない
しかし、妻は熱狂的なファンで、近くでコンサートがあると必ずと言って良いほど通っている
そこまで惹きつける魅力がどこにあるのか分からないし特に分かりたくもない
人それぞれ感性が異なるということで済ませておこう

道の駅あしょろ銀河ホール21は駅舎がそのまま道の駅となっている
(あとで知ったことだが、既にこの鉄道は廃線となってしまっているようだ)
2Fが千春の展示室、妻は食い入るように展示されたものを見て微笑んでいた

道路情報をディスプレーで確認、まだ三国峠は通行止めのまま
妻はここまで来たんだから千春の実家を訪れたいと言い出した
まあ、それを拒む理由もなく車を走らせた
実家は足寄駅の近くだ
ガレージの上に新旧の醜い(?)ポスターが飾ってあった
妻はご機嫌だ (こんなものを見て何が楽しい?と一人ブツブツ)

納得した妻を車に乗せて、次は道の駅足寄へ
雨はすっかり止んだみたい
道の駅足寄でも道路情報を確認した
やはり三国峠は通行止め!
私と同じように思案に暮れている家族もあった
仕方ない、ここまで来てしまったら富良野~旭川~層雲峡のルートしか手が無い
ナビを先ず道の駅南富良野に設定して狩勝峠を越えることにした
三国峠からの樹海を見てみたかったのだが、狩勝峠からの眺めもなかなかのものだった

十勝平野が広々

向こうに見える山は阿寒岳だろうか?

道の駅南富良野で層雲峡をセットした
到着予定時刻は20時を越えていた
急がなくては…富良野~美瑛の景色を車窓から追いながらひたすら車を走らせた
旭川から車の量が急に増え出した
そして、しばらくすると雨がまたポツリポツリと降り出し辺りはすっかり暗くなった
今どの辺りを走っているのか皆目分からない
とにかくナビを信用してただ走るだけ
路面の水溜りにヘッドライトが反射して眩しい、道路の白線も見えない
更に雨が激しくなった
70km/h超の速度でただ黙々と走った
到着予定時刻は見る見る内に早くなっていった
層雲峡まで○○kmの案内板を何度も通過した
…でやっと辿り着いた
時刻は18時を過ぎたくらいだったか?
凄く飛ばしたもんだ
でも疲れたぁー

今日の宿はホテル大雪
玄関に車を止めると、宿の人が何か叫ぶように言った
このホテルも今夜は大忙しなんだろう
早くして早くしてとまくし立てるように車をあちらまで移動して欲しいと言い出した
疲れた私にはメチャメチャ無礼な応対に感じた
「そうせかさないで下さい 走り詰めでヘトヘトなんです!」と思わず口走ってしまった
荷物を降ろそうにも台車がない
「どこに荷物を下ろすの?」と、もうキレる寸前だ
いや、既にキレていたのかも知れない だけど怒る気力がなかなかすんなりとは出なかった
「車を空いている駐車場に移動して下さい」と言われ車を動かした
外はまだ雨が降り止まない
雨の中をテクテクと歩いて玄関に戻った
例の宿の人に向かって「傘ぐらい用意しておきなさい!」と捨てせりふを吐いて中に入った
1泊目は宿の人が車を停めに行ってくれた
2泊目もそうだったし、車に戻ろうとしたとき傘を差し出された
3泊目は自分で駐車場に停めに行ったけど、傘をどうぞと言われた
ああ、段々宿の質が落ちて行くーー!!

夕食は19:00~の部屋食だった
さほど綺麗でない部屋で食事をするより、これならバイキングの方がずっとマシだとも思った
でも仕方がない
ビールをお代わりした
どれくらい待っただろうか?
あまりに遅いので妻が仲居さんのところへ行ってくれた
料理も残る一品が出るのにかなりの時間が掛かった
誠意を感じない仲居さんの話し方に憮然となった 

明朝は6:00発の黒岳ロープウェイに乗る予定
(今日は全く動いていなかったらしい)
気を取り直してフロントで明日の運行具合を確認した
フロントも忙しそうだ
「明日の始発のロープウェイなんですが、出るんでしょうか?」
フロントマンは手を休めることなく、何かをホッチキスで止めながら無愛想に「多分ダメなんじゃないでしょうかねぇ」と言った
その応対に私は完全にブチ切れた
お客が尋ねているときにその態度は何だ!
手を休めお客の方に近付き、ちゃんと目を見て話せ!と無言の怒りを彼に向けた
彼は何でお客が不機嫌なのか分からない様子だった
玄関に着いたときから嫌な予感がしてたけど、このホテル名前は知れ渡っているようだけどダメ!!

実は翌朝も私を不機嫌にさせたのだ!!
サービス業の基本が分かっていないホテル!!

私の部屋から隣のホテルの全面ガラス張りの展望風呂が見えた
女風呂のようだった
目の保養とまでは行かない なんせかろうじて女性の姿が認識できるくらいだったから・・・
(翌朝は男風呂へと入れ替わっていた 残念!)

このホテル大雪のお風呂はなかなかのものだった
それだけが救いの宿だとも言える
二度とこのホテルには泊まらないぞー!!


今日は最悪の日だったなぁー
さあ、明日の天気回復を願って!寝よう!
 



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