平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

貧しき者の幸い

2009-06-13 01:23:06 | Weblog
 そろそろ暑さで夏を感じる頃ですが、この時期になると決まって思い出されるエピソードがあります。それは、僕にとっても大切な出来事でした。

 大和市のある倉庫会社では、スーパーへ卸す食料品を管理し、必要に応じて出荷するのが仕事です。スーパーの各支店毎に出荷リストが作られ、このリストと商品に貼るシールを持ってアルバイト(パート)がピッキングをします。時間帯は午後からなので、大部分は奥さん連中のパートですね。僕は姉の乳ガンで同居することになり、近くの倉庫でアルバイトする羽目になったのです。

 このようなパートの集団は、良くも悪くも女の園ですから、自然に派閥というかグループが形成されます。そして、美人で仕事が出来る女ボスが崇められることになります。僕は、この女ボスから、左肘に胸を押し付けられるなど、例によっての女難の始まりでした。旦那の浮気で錯乱しかけた美人が、旦那の代理を見つけて復讐しようというパターンです。まあ、普通の男なら狼狽(うろた)える所でしょうが、僕は大学時代に2週間は別の美人とデートできた猛者?ですから、女ボスのアタックも暖簾に腕押しです。

 それで、このグループから疎外されている仕事の出来ない人達がいます。確かに、ミスはするし、仕事も遅いしで、取り柄がなさそうなのですが、神様はこの人達を通して、「貧しき者は幸いである」という言葉の意味を教えて下さったのです。

 それは、ピッキングの作業中に起こりました。ある作業員の女性が、支店名と商品を書いたシールを無くしてしまったのです。このシールを再発行して貰うには何かと面倒なのです。もちろん課長に怒られます。それで皆で探したのですが、ほどなく僕の右手の先にあるのが見えます。伸ばした手の先にあったのですから、僕は探したという感覚はありません。ところが、この女性は「ああっ、やっぱりMさんだ」とオーバーに表現して何度も頭を下げます。僕はそういう目で見られていたのですね。

 翌日になると、件(くだん)の女性がペットボトルを持ってきてお礼を言います。ペットボトルの中身は、何と言うことのない普通のジュースです。でも、当時の時給720円で、実質半日のパートの主婦としては、お礼したくても出来ないのは目に見えています。僕はそれよりも、自分が特殊な人間なのだという証しをされたので、神が僕をこの場に使わした理由を理解できました。僕は、この貧しい夫人を祝福するために使わされたんだなと…。

 美人の女ボスはその後素直になり、美人に相応しい性格になり辞めて行きました。もともと、とても純粋だったのです。取り残されたのはブスで性格の悪い取り巻き連中です。クーラーのない倉庫内で、汗だくになって重い飲料水を運ぶ仕事は一つの地獄ですが、この地獄からも抜け出す人と抜け出すことの出来ない人がいるのです。まあ、僕が行く所は環境が改善されますから、ほどなくクーラーの入った味噌専用倉庫が出来ましたけど。

 今回は、「貧しき者は幸いである」という有名な言葉を、僕なりの体験談を交えて解説してみました。僕の特殊な能力を見破った貧しき者。僕の方が天使に会ったのかも知れませんね。

     エフライム工房 平御幸
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