平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ミカエル7(セブン)

2011-11-26 04:33:56 | スピーカー工作
 ウルトラマンシリーズではありませんが、試みのミカエルから始まったシリーズも7番目ということで7千円で作れるミカエルセブンを設計しました。まだ片チャンネルしか作っていないのですが、その実力と潜在能力の高さはなかなかです。


右クリックで画像を表示



板厚は9ミリ 450×910 二枚

 今回の設計方針は、1インチユニットで最大効率を目指したホーンにあります。できれば60Hzまで再生してミニミカエル並にしたい。しかし、ユニットの構造は、前面は振動板全てで空気を掴みますが、背面はボイスコイルを含めた磁気回路やフレームがあるので、使える振動板面積は極小になります。これは口径が小さくなるほど顕著になります。

 このような条件なので、1インチユニットをバックロードホーンで使おうとしても、駆動できる空気の量は極めて小さくなります。しかも、今回の初使用となった金色のユニット(HiVi B1S 1インチ・フルレンジ・スピーカーユニット)は、「ドームトゥイーター並みにボイスコイルが太い=ユニット背面の振動板面積が更に小さくなる」という代物。常識的にバックロードホーン向きではないので、使おうとする者は僕をおいて他にないでしょう。

 ということで、ホーンの効率を重視した結果、ユニットに比して随分と大きなキャビネットになりました。高さは小ミカエルと同じ43センチです。幅は68ミリで、これに安定のための台座が付く予定ですが、すき間家具的な使い方をする場合は台座は余計になります。今回は着けないで試聴。音道の設計図と板取は以下の通り。今回は補強の隅木も短かったりして手抜き。それでも9ミリ厚なので強度は十分です。






左からミカエル、ミカエルセブンと上に試みのミカエル、ミカエルスリムとミニミカエル


バッフルは嵌め込んだだけでネジ止めしていない状況

 さて、肝心の音ですが、一聴して驚くほどのバランスの良さ。これはイケル。右チャンネルは試みのミカエルでステレオに切り替え。モーツァルトのフォルテピアノ協奏曲がまともに聞こえます。女性のナレーションは歯切れが良くて爽やか。強調感がなくて自然です。ユニットが小さいので点音源で音場感もよし。

 サインウエーブで測定の結果、低域は70Hzまで十分に出ています。でも、ほとんどトゥイーターに近いユニットの限界で、65Hz以下は倍音成分ばかり。公称65Hzですね。ユニットの背面効率の良い試みのミカエルのほうが低域は伸びています。でも、聴感上は圧倒的にミカエルセブンの勝ち。おそらく、ユニットを試みのミカエルと同じにすれば、低域も60Hzまで伸びると思います。

 ミカエルセブンはヴァイオリン程度の大きさなので、楽器的なスピーカーという性格には一番マッチしています。僕が設計した中では、ケルビムジュニアと共に音楽性で推奨できる作品です。やはり、バックロードホーンは音道が適度に長いほうが良いですね。

 また、折り返しの多い、ミカエルとミカエルスリムとミカエルセブンは、折り返しの少ない試みのミカエルと小ミカエルとミニミカエルより癖が少ないです。これは、バックロードホーンのパワーが大きいことから、折り返しの多い方がダンプ効果に優れているからと想像できます。

 パソコン用に特化したミニミカエル。テレビの横や隙間家具的なミカエルセブンとミカエルスリム。遊び心満載で旅行に携帯できる試みのミカエル。今となっては再設計したいけど、作りやすさとバランスの良い小ミカエル。それにモニターとして使えるミカエルとスーパーミカエルを加えた七種類のミカエル。これ以上を望むなら、16センチより口径の大きいウルトラミカエルを設計するしかありませんね。

 なおジャパンカップですが、素直にブエナビスタとデインドリームの日欧の名牝から。ヴィクトワールピサは久々と瞬発力でマイナス。巻き返しがありそうなローズキングダムと、天皇賞を勝って今回が試金石のトーセンジョーダン。前走で本格化の予兆があったトレイルブレイザーとウインバリアシオンまで。ミカエルセブンにかこつけて、まさか7番のペルーサなんてないよね?

      エフライム工房 平御幸
コメント
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