雲火焼の皿と季節の花
ここは兵庫県赤穂市御崎にある桃井ミュージアム。
明治の初めに途絶え、陶土も焼成方法も共に不明で「幻の焼きもの」と
言われた雲火焼(うんかやき)を復元し展示する特色あるミュージアムです。
これは、玄関の下駄箱の上に飾られた雲火焼の皿です。中に炭が立てられて
花入れとして使われていました。敷き紙との色映りも素敵でしばらく見入って
しまいました。
このミュージアムの素晴らしいところは、こんな小さな空間でも「一幅の絵」に
してしまうところなんでしょうね。
雲火焼の他に、常設展示として館長の桃井家に伝わる世界各国の美術品や
骨董品があり、こちらも必見の楽しみの一つです。
桃井ミュージアムの広々とした庭
この庭には10基の趣きと音色の違う水琴屈(すいきんくつ)が点在しています。
柄杓で水をかけると「ポン ポポ ポン♪」「キン コン♪」と不思議な音色がします。
石の椅子に腰かけて、ブランコに揺られながら、寝転びながら、
好き好きに楽しめます。
芝生の庭は寝転ぶのに最適!子連れで来ても大丈夫!家族でも楽しめます。
瀬戸内海国立公園
庭からは瀬戸内海の美しい景色を見ることができます。
海を眺めながらオープンテラスでティータイムも気持ちいいですよ。
中にあるカフェテラスからの眺めも素敵です。
白色曼珠沙華
水琴屈巡りの途中に白い曼珠沙華が咲いていました。
よく見かけるのは赤色ですが、白色は珍しいですね。
曼珠沙華は「彼岸花」とも言われますね。本当に彼岸の頃に
決まったように咲くので「律儀花」とも言われるそうです。
天候不順なこの頃でも、間違わずに大したものだと感心します。
ギャラリー
桃井氏と長棟氏によって復元された雲火焼を展示販売しています。
この焼物の特徴は、つるんとした象牙色の膚に橙色と黒色が入り
夕焼け空のような美しい窯変が現れていて上品な雰囲気です。
箸置きのような小さいものから、風炉のような大きいものまで、
いろいろな種類のものが展示されています。
その内、花入れと水指の良い出会いがありますように、、
茶室
片隅に一段高く茶室があります。
雲火焼の道具が据えられ素敵な雰囲気です。
この茶室は借りることができて、お茶会を開くことが出来ます。
お道具も貸して頂けるそうです。
お茶を一服
館内はカフェにもなっているので、好きな所でお茶を頂く
ことができます。
コーヒーもありますが、お勧めはこの抹茶のセットです。
時代物の塗りのお膳に、ミュージアムオリジナルのお菓子と
抹茶の点てられた雲火焼の御茶碗が乗せられて出されます。
このお膳は、館長の桃井家に伝わる古い貴重なお膳です。
この時は菊にすすき、女郎花の秋草模様でしたが、季節に
合わせて取り替えるとのこと。他の季節はどんなでしょうか、、
また、このお菓子は当館オリジナルとのこと、雲火焼を
イメージしているようで素敵ですね。
ツワブキの葉も美しく、色々に楽しめるセットです。
館内のロビーにはゆったりと座れるソファーもあり、そこで
ゆっくりくつろぐことも出来ます。外でも中でも好きな所で
のんびり過ごせる、それもこのミュージアムの魅力ですね。