東で生まれた途端に「四苦八苦」。四苦八苦の4と9をかけて、8と9をかけて足して108。
108つの煩悩なんて誰も持ってなくて、少しは薬で和らげてくれる筈の薬師如来なんて効き目もなく、
やがて西へ沈んでゆく・・・。
数年になる闘病。今年の夏ごろは1週間入院での抗がん剤治療が終わり、帰宅する度にアイツの家へ顔を見に行く。
そん時のアイツの台詞はいつも決まって「アイスクリーム食べるか?」で、冷蔵庫から取り出して二人分を
手に持って来たのはいいけどアイスクリームじゃなくて、例の昔からある水色の「アイスキャンディ」。
又、次の1週間が終わり又、顔を見に行くと「アイスクリーム食べるか?」(だぁかぁら~!アイスクリームと違うって!アイスキャンディやって!)
秋ぐらいになると、1週間の筈が数日長くなる入院の後の帰宅が目立つ。(今回は長かったやん?)ってな会話。
11月に入ると携帯でのメッセージのやり取りも途絶えがちで「帰ったらまた連絡する。ありがとう」が最後。
家族ですら面会が制限される今の医療体制。数日前から奥さんよりその都度、状況の連絡は受けていたけど、
とうとう、聞きたくない泣きながらの台詞を聞く。「アイスキャンディ」なんて食べれない寒い日に家へ戻ったアイツと対面。
家族の目もはばからず(オマエなぁ~!困るって!話が違うって!)と言いながら泣き崩れる。
アイツとの付き合いは60年にも及ぶ歴史がある。今では旧市街地となった決して裕福じゃない家んちの幼児が預けられる
保育所時代からの付き合い。今流行りの会場の入り口に飾られる生前の写真コーナーの中で白黒の幼少期の写真を知るのは
多分、私だけ。
今年の春にも友を一人失い、年も終わろうとするここに来て、とどめを刺される。
63年生きて来た自分の身体の一部分か何処かが無理やり剝ぎ取られたようで、涙とともに激痛が走り壊れそうになる。
今年はあまりにも悲しい別れが多過ぎた年。早く、こんな年が終わり穏やかに過ごせる年が訪れることを期待し
今年、最後のブログになります。
巷ではブログ離れも進み、他のSNSへの移行もしがちですが、私にとっては「備忘録」。
いつか思考力がなくなった折、助けてくれるやもと思ってる次第での継続。
今年この場に来ていただいた皆様に幸おおからんことお祈りし、年末恒例「Miserere」(主よ、我を憐れみたまえ)
をお贈りしてお別れです。(いつより増しての支離滅裂な文面。精神状態が思わしくない故、お許しください)