土花亭事務所の仕事で上棟を控えた現場の検査のため、あっちこちへ。。。
先ずは上棟前にどの程度、コンクリートの強度が出ているかテストピース(試験体)を6本ほど割りに生コン工場の検査室へ。
(実際は割れる寸前の寸止めですが何故か業界では「割る」と言う)
因みに、写真に映る生コン工場のこの担当者はもう25年以上前になるのか、学童野球でコーチをしていた頃の教え子で
今でもたまに検査時に会うとつい、下の名前で呼んでしまう間柄。(当然、第三者が他に居る場合は○○さん呼ばわりですが)
ところで今どきの生コンについて。早強コンクリートでもないにも関わらず初期の段階、つまり材令7日~10日辺りで
既に設計基準強度に達してしまう。このことについて常々、あまり良くは思ってなくてグラフで表すと0スタートから急な
右肩上がりを示し、材令14日辺りから緩い右肩上がりとなり、強度の基準となる材令28日では設計基準強度の
約1.2倍以上に達してしまう。つまり初期段階での乾燥収縮が顕著でコンクリートの割れの原因にも繋がる。
「生コン」と呼ぶようにコンクリートは正に「生もの」。じっくりと緩い右肩上がりで熟成した方が本来は理想なのですが・・・。
まぁ~、取り敢えず強度は確認出来たところで、お次は木材検査のため材木屋へ。
検査と言っても「含水率」を測る検査で、見てくれは「杉の1等級」の柱ですから節だらけは当たり前。
あまりにも見てくれの悪い柱は2本ほど弾きましたが、要はKD材(人工乾燥材)として本当にJASの規定に
当てはまっているのかの確認。因みに写真の柱の含水率は11.1%で十分乾燥している柱。
(小口(切り口)からも手持ちの針を刺して含水計で測ってます。疑い深い土花亭事務所)
優秀な大工なんかは柱を持ち上げただけで、乾燥具合が分かると言われてますからねぃ。大したものです。
そんな検査の結果、やはり数本の規定オーバーの柱が見付かり、こちらも弾いて(つまりボツです)別の新しい柱を
用意するよう指示。これらは後日、再確認する旨の脅しを掛けて材木屋を後にする。
そんなこんなで、直ぐに1日なんて過ぎてしまう検査漬けの日。