明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



仙人を作るとなると道教は無視できないことになりそうだが、人形制作として面白く、撮影が面白いことが肝心なので、由来、出自にあまりこだわるべきではないだろう。そもそも仙人ともなると、由来も出自もすでに不明な事や物が多く、何故この老人が、こんな物を持ってこんなことをしているか、今となっては誰も知らないことが多く、かまうことはない。寒山拾得にしても、日本では年号ができたができないかくらいの話らしいし責任の持ちようがない。一つだけ気になり、消化不良気味なのは、寒山拾得詩の序に痩せていると書かれているのに多くは肥満体型として描かれ継がれてきたことである。寒山はたまに寺に現れては、拾得が竹筒に詰めた残飯を岩窟に持って帰る。肥りようがないと思うが、何を食っているから肥った痩せた、と生真面目に思うような対象ではない。一つ思うのは、あのアルカイックスマイルは、確かに肥満調であってこそではある。 



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