明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



子供の頃夢見た”何処かの王様に石の塔に幽閉され、算数、宿題しなくて良いから、ここで一生好きなことをしておれ、図書室の本は読み放題、クレヨン、鉛筆、画用紙、粘土も使い放題じゃ!“ なんてコロナが一役買って、近い状態である。何かを作るか本を読んでいれば、子供の頃から寂しいという気は全くしない。もっとも、蝦蟇仙人作って、撮影に本物の蝦蟇蛙使うとしたら触るの嫌だな、なんていっている人間が寂しいとしたら、それは何かの間違いであろう。 最近施設にいる母と会えずにいて、つくづく解ってきたのは、子供の私の将来を心配し、外側の世界に興味がない、という顔はしてはならない、ということを私がチック症になり、瞬きが止まらなくなるくらい口を酸っぱく伝えようとしたのだ、と思うのである。おかげで最低限の演技を身に付けることは出来た。しかしメッキは剥がれるもので、“外側なんかにレンズを向けず、眉間にレンズを当てる念写が理想”などど、口走る始末。だがしかし、親不孝といったところで、たかだか可愛らしいお人形作る程度のことであるし、ここまで来たら演技プランもクソもないぜ、と仙人作りながら思う私であった。



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